都庁45階で泡盛飲み比べ! お酒好きにはたまらない夢のイベント「泡盛フェス」に参加してきた
「飲みにくい」「クセが強い」などの声も少なくないお酒、泡盛。しかし、一方で愛好者だって少なくない。しかして真実はどうなのか!? 都庁で開催された“泡盛飲み比べフェス”へ行き、確認してきました。
スーパームーンが夜空に光り輝いた9月9日、東京都庁45階・南展望ラウンジ「東京カフェ202」にて泡盛の飲み比べイベント「都庁で泡盛フェス」が開催されました。
現地17の蔵元がブースを出店、各社の銘柄を中心に40種類以上の泡盛を楽しむことができる……という“泡盛好き”にはたまらない今回の催し。
月夜を見ながら泡盛なんて、オツだと思いません!?
さっそく飲みましょう!
会場に足を踏み入れると、すでにみんなゴクゴク行ってます。
今回のイベントは、「東京泡盛会」なる団体主催によるもの。実は有志が立ち上げた泡盛同好会は全国各地に存在するものの、東京の同好会を運営する会社は昨年倒産してしまったそう。その状況を憂う酒造組合より依頼を受け、今年4月に新体制「東京泡盛会」が結成されました。今回の泡盛フェスはそんな新体制の結成イベントでもあったわけです。
じゃあ、そろそろ私も何か飲もうかな。……と思ったら、会場入口付近に出店している博水社(ハイサワーでおなじみ!)のブースを発見。
「こちらでは“ウエルカムドリンク”をお出ししています。各蔵元さんの泡盛をランダムに選び、ハイサワーレモンで割ったものを提供しています」(博水社スタッフ)
私が飲んだのは、琉球泡盛「久米仙」をハイサワーレモンで割ったやつ。
あっ、これおいしい! 泡盛の香りを残しつつ、すっごくフルーティ。本領を残しつつ、間口を広げた感じです。
というわけで泡盛、私もちょっといただいていこうかなと思います。ちなみに今回は、各ブースが3種の泡盛を用意。この3種で、それぞれの泡盛の特徴が分かるシステムになっています。
(1)ベース泡盛
原則的には一般酒。蔵元の味の基本となるアイテム。「エース泡盛」(2)やピース泡盛(3)の元になっているもの。
(2)エース泡盛
蔵元の特長を表す「押し」のアイテム、もしくは今の「売り」アイテム。各蔵元の“エース”的存在。
(3)ピース泡盛
古酒。「クースではなくあえて平和のピースにした」とのこと。
これらの情報を踏まえ、まず私が向かったのは「多良川酒造」(宮古島)のブース。
ここ、各ブースの中でもひときわ人気が高い気がします。いつも誰かいるし、いつも誰かが泡盛飲んでる。
「実はあんまり泡盛に慣れてないんですけど、オススメの飲み方とかありますか?」(記者)
「じゃあ“ピース泡盛”がいいかなぁ。水割りでいいですか?」(多良川酒造スタッフ)
というわけで、コップ1杯の泡盛が出てきました。
あぁ、おいしいねぇ! 香りがすごく良いし、実は全然飲みやすい。グイグイ行ける。ちまたに流布する「泡盛はクセが強い」って、あれウソですよ。アルコール度数は高いのに、自分でも不思議なくらいゴクッと行けちゃう。そんで、あまり尾を引かない。泡盛に関する悪評って、都市伝説じゃないの!?
ドンドン行きましょう。続いては「新里酒造」ブースへ突撃。“泡盛初心者”の旨を伝えると、「RYUKYU CLASSIC」を勧めていただきました。今度は、ロックで行きます!
あ、これもグイッと行ける。絶対、泡盛って飲みやすい。そして、何だか体が冷んやりする。なるほど、沖縄のお酒なだけあるなぁ!
そろそろみんな、酔ってきた……
実は当日は、泡盛が提供されただけじゃなかったんです。ステージ上に、いきなり美女が登場します。
この方は、沖縄県酒造組合により2014年「泡盛の女王」に選ばれた稲嶺和佳菜さん(26歳)。
「泡盛イコール“クセの強いお酒”というイメージがありますが、実際はそんなことないですよね。そういったイメージを払拭(ふっしょく)し、若い女性にも気軽に泡盛を楽しんでいただきたいと考えています」(稲嶺さん)
実は稲嶺さんにお話を聞いてる時、他のお客さんから「ナンパしてんのか?」「最後に電話番号聞くんだろ、どうせ(笑)」と絡まれて、大変だったんですよ……。皆さん、酔いすぎ! でも、楽しそうで何よりです。
また当日はボサノバや沖縄民謡の演奏が披露され、場が盛り上がります。テンションはおのずと琉球方面へ。
また、当日はビンゴ大会も開かれていますよ!
待望の“プレミア蒸留古酒”が登場!
そんなこんなで、そろそろ本日のクライマックスがやってまいりました。1983年に製造され、そこからじっくり寝かされた30年ものの蒸留古酒「太陽の洞」が、遂に提供されるのです!
これは、気が抜けない。だって、あっという間に長蛇の行列が。まるでドラクエ発売日状態!
この古酒は、もちろん限定数有りのプレミア品。では運良く飲めた方に、感想をうかがいたいと思います。
- 「香りが全然違う! 口に含んだ時に蜜のような香りがドバっと広がり、そしてフワッと消えていく。余韻が長いですよねー」
- 「若い泡盛を飲んでる感じじゃない。『深い』という言葉だと薄い表現になってしまうけど、30年の時間の流れに吸い込まれていきます」
- 「めっちゃおいしかった。天国の味でした(笑)。『泡盛は度数が強いから“ツン!”とする』と言う人もいますけど、まろやかでフルーティで飲みやすい。長く寝かせると、角が取れますね」
“泡盛好き”って、密かに女性が多い
それにしても会場内、女性が多い。泡盛好きの女性、多数です。ちょっと声を掛けてみましょうか。スイマセーン!
あっ、飲んでる途中にスミマセン。泡盛の魅力って、何だと思いますか?
「度数が強いのに、いざ飲んでみると飲みやすい。ロックでもおいしいし、割り方によって味が全然違うのも楽しいな~って!」
こちらの2人組にも伺いましょう。スイマセ~ン!
このイベントに来ようと思ったきっかけは、何ですか?
「もともと泡盛が好きで、ネットでこのイベントの情報をたまたま見つけました」(左の女性)
「私は、誘われて来ました。『お酒の場だったら付き合う』みたいな(笑)。泡盛、飲みやすいですよね。アルコール度数高いのに、さっきからずっとロックです!」(右の女性)
あっ、あそこに外国人さんがいるぞ!? スイマセーン、お話聞いてもいいですか?
「あっ。ドウゾ、ドウゾ!」
どちらの国からいらっしゃいましたか?
「モロッコ出身です。日本酒が一番好きなんですけど、泡盛は勉強中です」
泡盛の魅力って、何だと思います?
「強くてもサッパリしてて。初めて飲んだ時は焼酎に近い気がしたけど、何か違う。どんなお料理にも合うところも魅力だと思います」
なるほど、ありがとうございました。じゃあ、乾杯!
というわけで、宴もたけなわ。そろそろ、イベント終了のお時間がやって参りました。
ちなみに「東京泡盛会」、年に一度は大きなイベントを予定しつつ、それ以外に年2~3回は別の形での企画開催を予定しているとのこと。
今後開催されるであろう催しへ、フラッと足を運ぶのもいいかもしれませんね!
(寺西ジャジューカ)
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