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国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月26日、X線天文衛星「ひとみ」(ASTRO-H)が運用開始時に衛星からの電波を正常に受信できず、その後も衛星の状態を確認できない状況が続いていると発表した。軌道上の物体を監視している米戦略軍統合宇宙運用センター(JSpOC)の情報によると、「ひとみ」は現在5つに分離した状態にあると報告している。
JAXAによると、通信不良の原因は不明。短時間ではあるものの衛星からの電波を受信できたことから、引き続き衛星の復旧に努めているとのこと。
「ひとみ」は「X線マイクロカロリメータ」や搭載された検出器により、80億光年先の遠方を観測。X線でしか観測できない数千万度の高温ガスの激しい動きの直接測定や、生まれたての銀河の中心にある巨大ブラックホールなどの観測を行い、宇宙がどのように進化して、今ある宇宙になったのかの謎に迫る目的で2月17日に打ち上げられた。
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