「ハリー・ポッター」シリーズの作者、J.K.ローリングさんがシリーズ執筆中に愛用した椅子が、4月6日に米ニューヨークのオークションにかけられ(関連記事)、39万4000ドル(約4300万円)で落札されました。
オークションに出品されたのは、ハリー・ポッターシリーズの第1作「賢者の石」と第2作「秘密の部屋」を執筆するためにローリングさんが使用していた椅子。イギリスの大手新聞ガーディアンが「約511万円の価値がある」と報じるなど話題を呼んでいましたが、結果は予想価格の8倍以上にあたる約4300万円での落札となりました。
これまでも英国児童愛護会のチャリティーオークションで約243万円、ネットオークションのeBayで約317万円で落札されたことがある椅子には、「私はこの椅子に座ってハリー・ポッターを執筆しました」というメッセージや、主人公ハリーのトレードマーク「稲妻模様」などがカラフルに描かれています。
個性的なペイントについて、オークションの担当者は「ローリングさん自身が椅子に手書きしているため、非常に貴重なもの」と話していたそうです。
匿名希望という落札者には、椅子と共にローリングさんからシリーズ作中に登場した「ふくろう便」で手紙が贈られました。
新しい椅子の持ち主へ。
私が不揃いの4脚のダイニングチェアを手に入れたのは1995年のことです。4脚の中でこの椅子が一番座り心地がよかったのでタイプライターの前にずっと設置していました。『賢者の石』と『秘密の部屋』の執筆の間、私を支えてくれていた椅子と別れるのは寂しいですが、私の背中はそうは思っていないようです。J.K.ローリングより
マンションが買えてしまうほど高価なプレミアチェアーを手に入れた落札者がどんな人なのか非常に気になりますが、今回の落札金額に最も驚いているのは、数奇な運命を辿った椅子自身かもしれませんね。
(Kikka)
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