2017年2月に初開催予定だったフードイベント「グルメンピック2017」。突如その中止が発表され出店予定者らが困惑するなか、運営会社が「返金のお知らせ」を公式サイトに掲載しました。
グルメンピック2017は今年初開催となるイベントで、公式サイトには「東京オリンピックに向け、日本・全国各地のグルメを世界に発信していくことをスローガンとした最大級のグルメイベント」と紹介されていました。
豚丼やスタミナ丼などが人気の「丼の達人」も出店予定だった店舗の一つです。店主の野田 将允さんによると、2016年9月ごろ事務局から出店を持ち掛ける連絡があったとのこと。事務局は池袋にあり、運営会社である大東物産ではなく代理店が運営していると聞いていたそうです。
これまでにもフードイベントへの出店経験がある野田さんは、「フードイベントなのに平日開催」「待遇が良すぎる」「第1回目の開催にしても不慣れな点が多すぎる」などの点を不審に思い、入金を保留。その後、別の広告代理店関係者などにイベントの妥当性について相談し、「土日に開催しないから待遇面がいいのでは」と考え「黒字になるかは分からないけれど出してみよう」と、1カ月後に20万円を実行委員会に入金しました。
入金の決め手になったのは広告をしっかりと打っているという点で、新聞にも掲載されていたと聞き、安心したといいます。
しかし、開催1カ月前を切った1月17日になって事態は急転。大東物産が公式サイトに「グルメンピック2017 事前説明会及び開催日程延期のお知らせ」を掲載し、イベント開催の延期を告知しました。延期理由には設備リース、会場施工、会場運営などの請負会社の急なキャンセルなどを挙げており、出店予定者らは困惑。出店料などの返金を求めています。
しかし、事務局の電話はおろか、大東物産の電話もコールはするものの誰も出ないという状況が続き、1月24日にはマスコミ各社が一連のトラブルを報道し始めました。
その後公式サイトには1月23日付で「グルメンピック2017出店料ご返金のお知らせ」が掲載されましたが、野田さんは「詐欺として警察が立件しにくいように対応しているだけでは」と訝(いぶか)しみます。
野田さんは発注していた食材などをキャンセルすることが出来ましたが、ほかの参加者の中にはいまだ対応に追われている人もおり、「返金するつもりはないのではないか」と不安を口にしているそうです。なお、お知らせ内では発送済みとされているイベント延期や返金の案内状についても、連絡もなければ案内状そのものが手元に届いていないとのことでした。
ねとらぼ編集部が複数回にわたり大東物産に取材を試みるも、26日正午現在に至るまで電話がつながらない状態です。また事務局へ電話しても「通信機器の電源が入っていないか故障している」とのアナウンスが繰り返し流れているだけです。
画像:グルメンピック2017公式サイトより
(Kikka)
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