今年もTwitterで実況が白熱しているワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。7日日本対キューバ戦の最中に「コバヤシィ」「やまーだ」というテレビや新聞では聞きなれいワードがTwitterでトレンド入りしました。それぞれスタメン出場している捕手・小林誠司選手とDH・山田哲人選手を指したものですが、どうして一定数のネットユーザーはこのように呼ぶのでしょうか。
「コバヤシィ」の発端は、昨年8月28日の巨人対DeNA戦。巨人の小林選手はマイルズ・マイコラス投手とバッテリーを組んだのですが、この日マイコラス投手は感情が大荒れ。六回で四球を与えたとき、小林選手の捕球が気に入らなかったようで鬼の形相で怒りをぶちまけました。このシーンが2ちゃんねるで話題になり、マイコラス投手が明らかに口元で「コバヤシィ」と叫んでいたとの指摘が多くあがりました。
さらに11月13日の侍ジャパンWBC強化試合オランダ戦。10回裏12対9の場面で小林選手が千賀滉大投手のフォークボールを後逸してしまい、相手に1点与えてしまいます。この際解説の古田敦也さんが「これはちょっと小林が悪いすよね」「フォークボールのサインを自分で出していますからね」と怒りをにじませたのですが、2ちゃんねるではこれがマイコラス投手の激昂と結び付けられ、「古田『コバヤシィ!!!!!!!!!!』」というスレタイが立てられることに。以降、ネットの一部では小林選手のプレーを見守るとき、愛情を込めて「コバヤシィ」と呼ぶようになります。
今回のWBCで小林選手はキューバ戦で3打数2安打1打点と大活躍。オーストラリア戦でも大事な場面でバントを決め、千賀投手の登板でも守りきりと役目を果たします。Twitterでは不安をはねのけるかのような活躍に「コバヤシィ! いいぞぉ!!」「コバヤシィもあったがジャパンの女房だよ小林は」「これはコバヤシィか主役な感じがする」と称賛の声が増え、一時はトレンド入りを果たすなど盛り上がったようです。
「やまーだ」のトレンド入りは、おそらくヤクルトで山田哲人選手が打席に立つときの応援歌から。応援歌では出だしで「やまーだてつとー」とファンみんなで声をそろえるのがお約束です。これにならって、今回WBCで山田選手が登場する際に多くのTwitterユーザーが「やまーだてつとー」とつぶやいており、後半部が「てつとー」「てっとー」と人によって分かれることから、共通した前半部「やまーだ」がトレンド入りしたと思われます。
オーストラリア戦の勝利で、2次ラウンド進出へ大きく前進した侍ジャパン。これからの試合でもTwitterで「コバヤシィ」「やまーだ」を始め、ネットならではの“やきう”ワードも盛り上がりを見せるか注目したいところです。
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