古いイメージだと、高速道路のパーキングエリア(PA)は完全に「中継地点」っていう感じだった。トイレ休憩のために立ち寄り、おいしいんだかまずいんだか分からないうどんをすする……。しかし、そんなイメージはもはや昔のもの! 各地のPAはPAのためだけに行きたくなるような場所に生まれ変わっているんだとか。
今回のテーマは「首都高」。高速道路の中でも複雑な経路などで特に「移動手段」というイメージが強い首都高ですが、実は首都高のPAにも訪れてみると楽しい場所が多いんだそうです。そこで、首都高PAの魅力を再確認するべく、3人の編集部員が立ち上がりました。
<ねとらぼデコボコ3人組>
ちぷたそ……ねとらぼライター。首都高のイメージは「難しくて怖いんでしょ?」。なお、免許は持っているものの卒業検定から一切車に乗っていないペーパードライバー。あと極度の方向音痴なので全く役に立たない。
たろちん……ねとらぼの編集兼ライター。免許を持っていない。原付の免許すら持っていない。免許を取らない理由は「友達と旅行するときに運転させられるのが嫌だから」。
三ツ谷さん……ねとらぼの営業担当。今回は運転手役として2人を連れて行ってくれる。めちゃくちゃ頼りになる。めちゃくちゃアクティブで自転車で通勤したりしてる。
こちらの3人で首都高のパーキングを回ります。果たしてどんな旅になるのでしょうか。
1カ所目「代々木PA」(新宿線4上り)
代々木から首都高に乗っていきます! まず、代々木にPAがあることを知らなかった……。筆者は普段電車とか交通機関移動がほとんどなので、「マジ!? 代々木にパーキングエリアなんてあった!?」という気分でしたが、普段から車を運転する三ツ谷さんも首都高のPAに寄った経験はほとんどなかったそうです。
首都高に乗るとすぐに案内標識があり、奥にパーキングの建物が見えました。建物あったーーーー! マジで代々木PAあったよ!!
首都高入って速攻でPAに到着しました。筆者の知ってる「パーキングエリア」となんか違う! PAっていったら女子トイレの便器が100個くらいある広大な土地に、大きなフードコート……という固定観念をいともたやすく打ち砕かれました。こじんまりと佇む代々木PAはおしゃれさ、洗練された都会の余裕すら感じます。
内装も完全にWi-Fiの飛んでる都会のおしゃれカフェでした。何これ、首都高のPAってみんなこうなの……??
普通のカフェと違うのは、下をビュンビュン車が走行する首都高を俯瞰できるところ。奥には神宮の森の豊かな自然も広がっていて、何時間でも眺めていられそうです。
岩手県藤原養蜂場のはちみつをたっぷりかけた、代々木PA名物のはちみつソフトは400円(税込)です。ソフトクリームにたっぷりかかったはちみつの風味が最高!
代々木PA、いきなり最高だからもうこの記事「代々木パーキングエリアが最高でした」ってことにして終わらせればよくない……?
「困ります」
たろちんがマジで悲しそうな目をしていたので、次へ行きます!
2カ所目「川口PA」(川口線S1上り)
次は川口PAへ。川口PAへは上りでしか入れないため、いったん新井宿で降りて、Uターンして再度乗り直しました。こちらも高速に入った直後にPAの入り口があり、あらかじめ左に寄っていないとなかなか入れないので要注意。普段運転しない身にとっては首都高PAの世界、驚くことばかりです……!
そして到着しました川口PA! 川口PAは首都高PA内で最も緑豊かなPAなんだそうです。
わんちゃんとコーヒーを楽しむことができるエリアがある〜〜! これは、愛犬家のみなさんはうれしいのでは!? そしてそんな川口PAに入店してみると。
さすが鋳物の街・川口。なぜかベーゴマのラインアップが大充実しておりました。
「これすごくよくないですか? ベーゴマの公式シートまである! 公式シートが2700円、台が1000円で買えるから3700円で本格的なベーゴマが始められるじゃないですか!!」
「三ツ谷さんがベーゴマクラスタだったなんて知らなかったわ」
川口PAの名物もいただきましたよ!
スタミナもつ焼き丼(580円)。うまーい! イチオシだけあってちゃんと「お店でおいしいもの食べた!」っていう満足感がある。街中の牛丼屋なんかでこのメニュー扱ってたら絶対食べるという意見で満場一致しました。コスパ高い。
アメリカンドッ君(240円)。こちらも名物だそうです。顔つきのアメリカンドッグなんてカワイイ! これは気になります!
「アメリカンドッ君が顔つきである意味完全に無視かよ」
本人いわく、おいしかったそうです。
個人的には、市場直送の野菜が手に入るところもポイント高かったです。この日の小松菜は100円。自宅近くのスーパーよりも安かった!
この日の首都高(平日)は、大きな渋滞もなく、スムーズな通行でした。スイスイ進める首都高はアトラクションみたいで楽しいぞ〜!
ちなみにETC2.0では、これまでより格段に広範囲の渋滞・規制情報などの運転支援サービスが利用可能。前方1000キロまでの高速道路情報をカバーしており、声で運転をサポートしてくれるのでドライブがさらに快適になりますよ!
3カ所目「駒形PA」(向島線6上り)
首都高には「そんなところにPAがあったの!?」という穴場的なPAも多数。ここからはちょっと知っていないと通り過ぎてしまいそうな、マニアック寄りのPAに行ってみましょう。
次の駒形PA。この「P」の字を見落とさないで! 案内標識の誘導を信じて進むと……。
到着しました。こちらが首都高最小PAの1つ、駒形PAです。駒形はもともと料金所だったところを活用してトイレとか設置したようなぎゅぎゅっと感が魅力のPAなのですが。
車から降りると料金所がすぐ隣にある不思議な臨場感! こんなに見落としやすくて小さいのに駐車場は満車。首都高慣れした常連さんが数多く訪れる穴場のPAといった雰囲気です。そしてPAのすぐ横はビュンビュン車が走っています。まるでF1観戦みたいだ……!
自販機とトイレエリア。うなぎの寝床のように細長いPAです。机や椅子はさすがに無いんだろうなと思いきや、喫煙所にひっそり椅子がありました。小さいながらもドライバーのオアシス、といった隠れ家的なところがステキな場所でした。
4カ所目「箱崎PA」(向島線6上り)
駒形からすぐの箱崎JCTは複雑な構造で初心者を困らせるポイントとして有名。実はここにもPAがあるって知ってました? PAへの案内が無く「出口」と書いてある方向に進まないとたどりつけないため、「幻のPA」などとも呼ばれているそうです。
案内標識を信じて進むとビルに道が伸びています。え、これパーキングエリアなの?
しっかり「PA」と書いてありました。商業施設の駐車場みたいだ……。
中にはトイレと自販機があるだけのストイックなPA。実はこの左側に写っている「Mr.ETC」はこれまで回ったPAにもいたんだけど、場所が狭いからか存在感の主張がすごい。
実はこのMr.ETCもETC2.0にあわせて「ETC2.0くん(Mr.ETC2.0)」に進化しました! 「2.0」になってるほっぺがかわいい。女優の真野恵里菜さんが声優に挑戦したことでも話題になりました。この記事が公開される頃には各PAの人形も「ETC2.0くん」になっているのでチェックしてみてください!
ここも椅子が2脚あるだけ。でもね、1つ言わせてもらうと箱崎PAの知る人ぞ知るPA感もめちゃくちゃ好き。首都高をよく使う三ツ谷さんも「箱崎にPAがあったなんて……」と驚いていたので、知っていればきっと通ぶれます。あー、友達に自慢したい〜、「私の行きつけのおすすめのPAあるんだ」って箱崎PA自慢したい〜。
5カ所目「平和島PA(下り)」(羽田線1下り)
そろそろこの旅も折り返し地点。だいたい高速道路って窓からの景色が似たり寄ったりで眠くなりがちだと思うんですけど、首都高からの眺めって個性豊かで楽しいんですよね。全然眠くなりませんでした。
時にはモノレールと並走したり、かっこいいトンネルを走ったり……。都会のビル群の中を通ったかと思えば川や海沿いの景色も楽しめたりして、さまざまな東京の姿を見ることができます。楽しいぞ首都高!
そして平和島PA(下り)へ。ここも入るのが難しいから注意してね……。ちなみに、平和島PA(下り)は出口とPAが別れており、PAに寄ってしまうと出口へ行けないので注意。
平和島PA(下り)に到着ゥ! 上り側の平和島PAは食堂や売店がありますが、下り側は地味っちゃ地味(失礼)。だけど、こっちには自販機だけのコンビニ「オートマチック・スーパー・デリス(ASD)」があるのだ!
飲み物の自販機のほか、ファミリーマートの自販機、そしてホットデリの自販機が並んでいます。ホットデリの自販機ってノスタルジーあるよね……よっしゃ買ってみよう。
定番の「ハンバーガーセット」と謎のメニュー「チューカハン(炒飯風ごはん)」(こちらのPAではともに370円)をチョイスしました。チャーハンじゃなくて「チューカハン」ってなんなんだ! 「(炒飯風ごはん)」ってなんだ! と思いながら、いただきます。
「どうしました?」
「チューカハン、炒飯じゃない! 炒飯の味がするのに炊き込みご飯っぽい! 面白い!」
2人にも食べてもらいました。
「やばい、恐ろしく懐かしい味がする……。これ『昭和』の味だ!」
「そうそう、深夜に食べるとめっちゃうまいやつ! 家をこっそり抜け出して買ったコンビニの夜食みたいな、罪深い味」
ホットデリでまさかの盛り上がりを見せる3人。絶品グルメもいいけどPAで食べるこういう素朴な味はやっぱり情緒があるよね……。はじめて食べた筆者もノスタルジーを感じる罪深い味なので、今まで食べたことが無いみんなも食べてみような!!
6カ所目「大黒PA」(湾岸線B西行き)
車は神奈川入りしました。大黒PAは首都高を良く知らない自分でも知っていた巨大なPAです。建造物好きにはたまらないぐるぐるジャンクションがかっこいいぞ!
広さ〜〜〜! こちらの駐車場、大型車なども合わせて398台も停められるとか! 人気のPAだけあって設備もキレイ。やっぱトイレが広々していてキレイっていうのは重要だよね。
売店コーナーでは、「大黒」にちなんだ限定グッズの販売が行われています。他にも横浜中華街っぽい商品、水族館っぽいグッズもあります。横浜観光して買い逃したお土産があればここで手に入るよ。巨大だし、食べ物もお土産もたくさん。これまで一風変わったPAを紹介してきましたが、大黒はさすが人気PAとしての安定感を見せつけてくれました。
7カ所目「芝浦PA」(台場線11上り)
最後の目的地は芝浦PA。ねとらぼ編集部のある麹町オフィスへの帰路で、お台場から高速湾岸線を通ってレインボーブリッジ経由で芝浦を目指します。
きたーーーレインボーブリッジ。ここを通ると「東京」って感じがする! レインボーブリッジといえば、筆者が小さい頃、21時くらいに流れるニュースでレインボーブリッジが映し出されており、「そろそろお風呂入らなきゃなあ」と思っていたものだけど……この気持ち、分かる人いる?
レインボーブリッジ通過後、すぐに芝浦PAの案内標識があるので見落とさないようにしてください。
レインボーブリッジを抜けた後に現れる芝浦PA。あれ……大黒PA見た後だと意外と地味? いやいや、そんなことはありません。
ずらっと並んだ自販機、シンメトリーな椅子と机がかっこよくないですか。3人の間では「ここ大学のコミュニティーセンターみたいじゃね?」と盛り上がりました。こういう、ただ「休憩する」って目的のために作られた場所って落ち着くよね……。
平日の昼間だからか人が全然いないし、静かな雰囲気で思わず長居してしまいました。レインボーブリッジのたもとにこんな癒やし空間があったなんて。
こちらの芝浦PAで今日の首都高ツアーは最後。ここからオフィスまではあっという間でした。朝から東京近郊をぐるっとめぐって夕方前には戻ってこれるなんて、首都高かなり観光ルートとして優秀じゃないか……?
あまり知られていない首都高のPA、小さいものも大きいものもそれぞれ個性があるすてきなPAでした。グルメを楽しむのもよし、買い物を楽しむのもよし。設備の面白さを楽しむのもよし! 多くの人が利用する首都高ですが、よく目を向けてみると景色も設備も面白い部分がたくさん見えてきます。自分だけの楽しみ方を見つけに首都高へ出かけてみませんか?
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提供:首都高速道路株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ねとらぼ編集部/掲載内容有効期限:2017年3月26日