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やしろあずきの調査―― 明らかに燃えそうなことを何でSNSに投稿しちゃうの? 経験者に聞くネット炎上の理由と怖さ(後編)(1/3 ページ)

炎上から学んだこと。そして、若者に伝えたいこと。

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 どうも、やしろあずきです。


やしろあずきの調査

 この記事は前回の記事の続きとなりますので、もしまだ読んでない方がおりましたらぜひ目を通してもらえればと思います。


 前編では実際に炎上を経験した人と接触し、炎上に至った経緯や炎上中の心境、出来事などをお話ししてもらいました。

 ネット上の炎上が収まってもリアルでは燃え続け、それによって最終的には引っ越しという結末を迎えてしまう……。

 ネット上の炎上なんて大元を削除すれば問題ないさ〜なんて楽観視していた人たちも炎上の怖さを理解いただけたのではないでしょうか。


やしろあずきの調査

 さて後編では、なぜ炎上の原因となるツイートをしてしまったのか、炎上を起こしてしまう人たちはどのような考えでそんなツイートをしてしまうのかなど……炎上してしまう人の気持ちや、炎上を防ぐためにどのようにSNSに向き合っていけば良いのかを、実際に炎上してしまった人の目線から聞いていきたいと思います。


なぜ炎上するような投稿をしちゃったの?

やしろあずきの調査

「前も同じようなことは聞いたんだけど、もうちょっと詰めて聞きたくて……炎上の火元となったツイート、有名人への行き過ぎたリプライですけど……それをした時、炎上するとは少しも思ってなかった? 何を思ってそんなツイートをしちゃったの?」



やしろあずきの調査

「全く思ってなかったですね……。今考えれば炎上する要素しかないツイートですけど、当時はやはり自分の中の感覚がまひしていたんだと思います。前に話した通り、有名人のTwitterアカウントって、本当にその人が見ているものじゃないって自分の中で決め付けちゃってるところがあって」



やしろあずきの調査

「うんうん」



やしろあずきの調査

「なんというか、有名人に迷惑なリプライを送ってる人ってみんなそんな感じだと思うんですよね。実際にそのメッセージを本人が目にするという事実がどこかしら抜けてる、希薄になってる気がします」



やしろあずきの調査

「それは、『どうせ本人じゃなくスタッフが見てるんだろ』的な?」



やしろあずきの調査

「いえ、そういうんじゃなく……なんというか対人間じゃなく、Twitterのアイコンに話しかけてる感覚みたいな……。だから『何を言ってもいいだろ!』って強気になってしまう」



やしろあずきの調査
割とみんな見てるみたいです

やしろあずきの調査

「なるほど、機械相手に話しかけてるみたいな感覚になっちゃうんだ。確かに有名人は事務所の方針とかでファン個人に返信できない人って多いからな。でもそういう人ほどちゃんとリプライ全てに目を通してたりする」



やしろあずきの調査

「そうですね……。あと自分が悪口を送ってしまったのは、“身内のノリ”が行き過ぎたせいでもあると思います」



やしろあずきの調査

「身内のノリ?」



やしろあずきの調査

「当時、まあ今もですけどTwitterのフォロワーはみんな学友で、その中で流行ってたんですよね、有名人にいわゆるクソリプを送り合う遊び的なものが……。それで反応がもらえたら勝ち、みたいな。今考えるとほんと最悪な遊びですよね……」



やしろあずきの調査

「SNSの誤った、というか危険な使い方だなぁ……」



やしろあずきの調査

「まあ、僕が犠牲になることでその遊びは一切なくなったんですが……やっぱり身内でそういう競いごととかをしてると、調子に乗っちゃうというか、『アイツよりももっとひどいクソリプしてやるぜ!』という気持ちになっちゃって」



やしろあずきの調査

「なるほど、それでどんどん悪口をツイートするようになってしまって、結果炎上してしまったと。じゃあもう仲間内の誰が炎上してもおかしくなかったんだね」



やしろあずきの調査

「そうですね……。ただ、当時そういったツイートをしてしまったのは、自分のSNSに関する認識の甘さと仲間がみんなやってるから大丈夫だ、という安心感があったからだと思います」



やしろあずきの調査
同調圧力ってあるよね

やしろあずきの調査

「赤信号みんなで渡れば怖くない的なね……。昔からそういう内輪の悪ノリっていうのはあったけど、それをSNSでやっちゃうと全世界の人に見られちゃうからね」



やしろあずきの調査

「そうですね。全世界の人に見られてるって意識もあまりなかった。そういう意識があったら絶対にあんな発言はできなかったと思います」



やしろあずきの調査

「鍵をつけずにやってたんだもんね」



やしろあずきの調査

「そうですね……フォロー、フォロワーが自分の身内のみってだけで自分の中では『自分たち以外は見れない遊び場』みたいな感覚になってたんだと思います。そういう人って結構いそうなので本当に気を付けたほうがいいと思いますね」


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