アメリカのコネチカット州にある博物館には、一体の“呪われた”人形が厳重に保管されている。名前は「アナベル」。
アメリカではよく知られた超常現象研究家のエド&ロレイン・ウォーレン夫妻が実際に遭遇した事件を元に制作されたホラー映画「死霊館」(2013年公開)では、ビスクドール風の不気味な見た目が強烈なインパクトを与えました。
その後、アナベルを深く掘り下げたスピンオフ映画「アナベル 死霊館の人形」(日本公開は2015年)を経て、10月13日にはアナベルの誕生秘話を描いた映画「アナベル 死霊人形の誕生」が公開されます。
呪われた人形「アナベル」になってみよう
公開が迫ったある日、同作の宣伝担当から「アナベルになってみませんか?」とお話をいただき、「面白そう!」と好奇心が勝った私はホラーが苦手にもかかわらず承諾。「アナベルになる……とは?」と思っていると、体の一部にリアルなペイントを施すボディーペイントで注目を集める話題のアーティスト、チョーヒカルさんがメイクをしてくれることに。なにそれすごい。
“UNUSUAL(非日常)”をテーマに、斬新なアイデアと意外性のある作品が世界でも注目されているチョーさんにメイクをしてもらえるというまたとない機会に、私は当日の朝からすっぴんで気合十分。ヒット祈願も兼ねてお祓い済みだというアナベル人形の視線を感じながら、一体どんな仕上がりになるのかワクワクしています。
チョーさんのボディーペイント作品は全てアクリル絵の具で描かれたもの。体の一部に本物のように精巧な機械や、生きているかのような蝶などが描かれ、まるで本当に体の一部がそれであるように錯覚してしまうものばかり。今回は顔全体にアナベルメイクを施していくとのことです。
早速パレットに取り出した色を混ぜ、直接私の肌に描いていくチョーさん。まずは暗めの色でサラサラと下地を描き、別な色で目の周りや、口周り、頬などどんどん描き進めていきます。そんな中、「顔を動かしたらペイントが崩れるんじゃ……?」と私はガッチガチ。息を止める勢いでフリーズしていたら「全然動いて大丈夫」とのこと。ただ、絵の具が乾いてくると若干顔が動かしづらくなってくるのだそうです。
私はペイントされている側なので、今自分の顔がどんな状態なのか分からないのですが、チョーさんがペイントを進めていくにつれ、周囲から聞こえ始める笑い声。まさか……心霊現象……?
私:? 何で笑ってるんですか?
周り:いやっ……ふふふっ……すごいなと……。
そもそもペイントしているチョーさんもなぜか笑っています。「一体私は今どんな顔をしているんだろう」と好奇心にかられますが、ここは完成まで我慢し、チョーさんに全てを委ねます。なおこのときの私は知るよしもないですが、着々とプロの犯行が刻まれています。
次第に絵の具が乾いてきたのか、顔を動かすのがぎこちなくなってきました。ここまで約2時間ほど。ある程度顔全体にペイントを施したところで、まぶたにあるものを描いていきます。
目です。まぶたを閉じたときにアナベル人形の青い瞳が現れる仕組みになってます。これまで以上に真剣なチョーさんの手によって、本当に目が埋め込まれているかのような奥行き感と、立体感、光沢のある質感が私のまぶたに現れました。
私:やっぱり目が入ると違いますか?
チョーヒカル:そうですね。一気に完成が見えるようになりますね。
チョーさんの言った通り、目が描き終わるとこれまで笑い声に包まれていた現場は「おお〜」と驚きに包まれ、一気に完成が見えてきたよう。それとなく、どんな仕上がりなのかイメージを聞き出してみます。
私:今回のアナベルメイクのポイントとかってありますか?
チョーヒカル:んー、人形の肌じゃないツルツル感だったりツヤツヤ感とか、ですかね。人形って今までやったことないメイクなので。眼球とか、鼻とか、口周りとかもリアルにこだわったり。肌の色も絶妙に浅黒くしました。
……余計に気になっただけでした。人形の肌じゃないツルツル感って一体どんな感じ? 私の顔どうなってるの!? とウズウズしている間に仕事の早いチョーさんはテキパキ手を動かして、最後の仕上げが終了したようです。
私:完成ですか?
チョーヒカル:完成です!
チョーさんが若干笑ってるのが気になりますが、完成したようです!
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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。