死んだペットの祭壇で夜な夜な鳴くピカチュウおもちゃの怪…… 実物をおもちゃドクターに診てもらった:NMR ねとらぼミステリー調査班(2/3 ページ)
大がかりな手術とともに真相が明らかに……?
担当してくださったドクターはまず、「錆びたネジに関してはインパクトで穴をあけて抜くのが良いんですよ」と手早く電池交換ネジを外していきます。このとき中に電池は入っていませんでしたが、新しい電池を入れてみても、これといった反応を示さない「てのひらピカチュウ」。
内部の様子を確認してもらったところ、「スピーカー自体が錆びて壊れているので、心霊現象以前にこれでは鳴かないと思います」とドクター。さらに電池から来ている電圧をチェックしてみると断線している箇所が見つかり、配線交換とはんだ付けの治療が施されました。すると「てのひらピカチュウ」はほっぺを赤く光らせ、「ピカチュウ!」と鳴きだしました。やったぜ、ピカチュウ……!
1カ月間ピカチュウと一緒に生活
ピカチュウが“集中治療”を受ける中、「電池が入っていない状態で鳴きだすことは考えられますか?」と尋ねてみるとドクターは「あり得ないでしょう」ときっぱり否定。このような現象の原因として「電池を抜いたと勘違いして入れっぱなしになっている」ことが考えられるとしました。
なお、“深夜だけに発生する”という謎については、気温や湿度といった些細な条件の変化により、特定の時間帯にだけ不具合が発生するという可能性も考えられるとのことでした。
その後筆者は電池を抜いた状態で約2週間にわたってピカチュウと寝食を共に。だぐらちゅさんが目撃した「深夜にひとりでに鳴くピカチュウ」という現象を再現するべく、一緒にスーパーに出かけてみたり、深夜に出歩いてみたりしました。しかしピカチュウは一向に鳴かず。
そこで今度は電池を入れた状態で約2週間生活を共にしてみました。するとある夜、手のひらからピカチュウを机に下ろした瞬間に「ピカピカチュウ……ピカピカピカチュウ」とひとりでに鳴きました。こ、これは……!
てのひらピカチュウを作動させるためには、裏面のセンサー2つに手で触れなければならないのですが、このときは机が相手であり通常は動作しないという状況でした。さらに、通常は一度しか鳴かないはずのピカチュウが連続して鳴いたのもこのときが初めてでした。
その後しばらく同じ動作を繰り返してみましたが、異常が発生したのはその1度きりでした。しかし気になるのはなぜそうした動作が発生したのか。筆者は日本おもちゃ病院協会の三浦康夫会長にあらためてコンタクトし、ピカチュウを診ていただくことにしました。
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