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さよならPHS。往年の名機「京ぽん」をいま使ってみた 11万画素のカメラで写す、2018年の東京(1/4 ページ)

PHSは2018年3月31日に新規受付を終了します。

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 1995年にサービスが開始され、その安さと通話品質の良さで、根強いファンがいた日本発の簡易携帯電話サービス「PHS」。そのPHSは2018年3月31日で新規受付を終了します(法人向けのテレメーター用プランを除く)。

 PHSの中でも大ヒット商品だったのが、2004年に発売された京セラのAH-K3001V、通称「京ぽん」でした。日本初のフルブラウザ搭載ケータイであり、当時は画期的だったパケット定額制にも対応。

 「月々4200円程度で、PCサイト閲覧も含めたインターネットが使い放題」という夢のような環境に、熱狂の渦が巻き起こりました。発売後数カ月は品薄が続き、入手困難の状態だったのです。


「AH-K3001V」(閉じた正面)
発売当時は入手困難だった、京ぽんことAH-K3001V
「AH-K3001V」(開いた正面)
さよならPHS

 このヒットのおかげで、当時既に落ち目と考えられていたPHSは一気に息を吹き返しました。さらに日本におけるスマートフォンの先駆けだった「W-ZERO3」のヒットなど、当時のケータイシーンに間違いなく旋風を巻き起こしたのも、このPHSだったのです。

 筆者も初めて持った端末はPHSで、京ぽんを愛機として使い倒したことを懐かしく思い出します。そこで思いました。「PHSの新規受付が終わる前に、京ぽんをもう一度使えないか?」。14年の時を越えて、今それを実行に移します。


初代「京ぽん」は新規受付不可……

 筆者は意気揚々とネットオークションでAH-K3001Vを調達し、過放電のために動かないバッテリーを何とか復活させてワイモバイルショップへ向かいました。しかし、店員さんから聞いたのはまさかの「この機種は新規受付ができない」の返事。

 実は2012年3月に、初代京ぽんことAH-K3001Vなど、古い機種の多くが新規受付を終了していたのです。京ぽんが使えない……目の前が真っ暗になりました。


さよならPHS
過放電のために充電ができなかったバッテリーに長時間の充電や電源を入れる動作を繰り返し、復活した京ぽんだったが……

「京ぽん改」なら新規契約できた!

 しかし「京ぽん」と呼ばれたモデルの中で「WX300K(2005年発売)」の新規受付がまだできることが判明。こちらも「京ぽん改」と呼ばれ、初代京ぽんのデザインやメニューレイアウトをほぼ踏襲したまま、若干のパワーアップがされた名機として知られていました。

 ならば京ぽん改を手に入れよう! そうしてまたネットオークションを駆使し、今度はWX300Kをゲット。その足でワイモバイルショップへ向かい、ようやくPHSを新規契約できました。


さよならPHS
お店に中古機種をそのまま持ち込む

さよならPHS
ようやく契約ができた、PHS(WX300K)

ディスプレイはわずか2.2型

 10年以上ぶりに手にした京ぽん。2つ折りの電話機を、開いたり閉じたりする際に、ヒンジが「カチッ」と鳴る気持ちよさがたまりません。ボタンを押す際の「ポチポチ」鳴る音も、久しぶりに聞いたように思えます。

 USB端子は、いま主流のmicroUSBやType-C などではなく、Mini-B。あの「引っ張って伸ばすアンテナ」も付いています。ディスプレイは今見るとかなり小さい、2.2型。これぞまさしく純度100%のガラケーです。


さよならPHS
アンテナが伸ばせて、後ろのサブディスプレイが光る

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