新幹線の座席は取り外して盾にできるという意外な豆知識がネット上で大きな話題となっています。
きっかけとなったのは6月9日に東海道新幹線の車内で起きた死傷事件の報道。各社が事件の様子を伝える中で、NHKなどが「座席を盾に」と伝えたことで、ネット上で「知らなかった」「そんな構造だったのか」と注目を集めることになりました。
注目を集めることになった「座席は取り外して盾にできる」は本当に可能なのか。鉄道会社に聞いてみました。
JR東日本に聞いてみたところ「座席が取り外せるのは事実です」と、取り外しが可能というのは事実であると答えました。
なぜそうなっているのかについては「汚損等があった場合、速やかに交換対応できるように」という理由だそうで、業務を円滑に進めるためにそうなっているとのこと。車両によって細かい違いはあるものの、基本的に座席は取り外せるようになっているそうです。
ちなみにいつ頃からそういう仕様になっているのかについては「以前からそうなっており、具体的な時期は確認が取れない」そうです。
他の鉄道会社でも同様の仕様となっているようで、一般的な通勤車両で使われている長いシートも取り外しが可能。関西の阪急電鉄では、乗客を避難させるためにシートを組み合わせて脱出スロープとして利用するよう指導していると、公式ブログ「阪急未来線」で訓練の様子を公開しています。
この知識を活かせる機会はないほうが良いですが、いざという時のために覚えておいた方がいいかもしれませんね。
しかし、こうして話題になったせいか、実際に座席を外してみたという投稿がネット上にアップされ始めています。今回の「座席を取り外して盾に」というのは非常時の対応であり、鉄道各社の業務を妨害する行為にあたる可能性が高いので、常識ある行動を心がけたいものです。
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