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1915年誕生「和文タイプライター」はいまだ現役だった! 日本の印刷を大きく支えた機械と人がつむぐ、103年後の言葉とは(3/5 ページ)
いまでも戸籍や司法書士の関係者には現役で使われています。
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思い切ってドンと「打つ!」
筆者も和文タイプライターを触らせていただきました。しかし、事前に「強く打ちすぎると壊れることもある」と聞いていて、おっかなびっくり打ったら、文字が薄く出てしまいます。
奥さん:もう少し力を入れて。壊れないから大丈夫よ、壊れたら直し屋さんがついてるから(笑)!
そんな言葉に励まされ、ちょっと力を入れて打つと、少し字がハッキリ出るようになりました。
しかし、和文タイプを打つのはなかなか気持ちがいいものでした。指先だけでなく、全身を使って打っていく。まさに「打つ」という文字がピッタリ。
なお「ー」の伸ばし棒(長音符)は、“マイナス”の記号を代用しました。また、業務的な文書を作ることの多い和文タイプの文字盤には、いわゆる「ビックリマーク(エクスクラメーションマーク)」もないのです(これとは別の、記号の文字盤にはある)。
タイプライター専用机は優れもの
直志さん:打つのに使ったこの机は、タイプ専用の机。普通のより低いんだ。
――なんで低いんですか?
奥さん:機械を置くからだよ。機械を置いたら高さがちょうど良くなるから。ちゃんとした座り方で使えるように、低くなってる。
奥さん:これは活字の文字盤を入れるケース。開けると別の文字盤があって、活字のサイズが違うものなどがある。パソコンならすぐ文字の大きさを変えられるけど、タイプライターはいちいち文字盤を替えないとできない。
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