「平手さんも響も、ウソがつけない人」 漫画『響 〜小説家になる方法〜』作者が語る平手友梨奈と主人公の魅力(2/3 ページ)
柳本先生の「涼太郎は理想の彼氏像」発言に平手さんもビックリ。
――今、スペリオールでは史村翔先生と池上遼一先生がタッグを組んだ『BEGIN』、奥浩哉先生の『GIGANT』など、勢いのある作品が集まっていますが、スペリオールだからこそ、こうしているというポイントはありますか。
柳本:雑誌を意識して描いている点は特にないですね。どの媒体へ行ってもやることは変わらないというか。自分自身が少年漫画、青年漫画の垣根を感じたことがないからかもしれませんけれども。
――『響』の連載が終わった後のことについては考えたりしますか?
柳本:あまり考えないですね。今の担当編集(一宮さん)は三代目なんですけれども、どんどん担当も変わりますし、僕は打ち合わせなしで勝手にどんどん描いちゃうので、担当編集自身に思い入れがあるというのもないです。
――ネームの直しなどもないんでしょうか。
柳本:セリフの直しとかはちょこっとあったりしますけれど、大掛かりな描き直しとかいうのは初期の初期だけでしたね。初代担当のころからある程度したらもう直しなし、という感じでした。
――担当編集さんからしたら手がかからないというか。珍しいことではないですか。
一宮:そこは本当に助かっています(笑)。ただ映画化が決まってからは、映画の配給会社やその他の関係者などとの打ち合わせがたくさん入ったり大変でした。
柳本:そういえば担当編集と漫画家の関係というと、最近ネットを見ていてちょっと気になることがあるんですよね。
――なんでしょう。
柳本:担当編集の悪口をSNSで書くみたいなのあるじゃないですか。「担当の言う通りに描いたのに全然人気が出ない」とか。あんなのは、絶対にやっちゃダメだと思うんです。担当編集はいろいろアドバイスしてくれるんですけど、言ってることはただ一つで、「面白い漫画を描いて」っていうことなんですね。だから担当編集さんのあぁしろ、こうしろというのははっきり言って従わなくて良くて、結果的にできたものの人気が出なければ「つまらない」ということなので、その評価は描いた人の責任だと思います。僕なんか言うことを全然聞かないので、媒体から追い出されたこともありますけれど、それはそれでいいと思うんですよ。山ほど漫画雑誌がある時代なんだから、自分に合うところに行けばいいじゃないと。
「サイレントマジョリティー」のMVに響が居た
――9月には実写映画が公開されますが、映画化にあたり柳本先生から「主演は平手さんしかいない」というお話があったそうですね。
柳本:その通りです。欅坂46の「サイレントマジョリティー」のMVを見たときに、直感的に「響がいる」っていう風に感じたんです。
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