疲れた社会人を元気づけるのは……しゃべるカキ!? 癒やし系オイスター「生ガキちゃん」漫画で今日も一日がんばれそう
「意識のある生ガキ」という得体の知れない存在ながら、不思議な魅力が。
顔も意識もある生ガキが疲れた社会人を元気づけてくれる漫画、「生ガキちゃん」がTwitterに登場しました。冷静に考えれば異様極まりないシチュエーションなのに、不思議と癒やされる。
仕事のミスを気に病み、ため息をつく新入社員・田中。彼を気遣って、部長の小笠原がオイスターバーへと連れて行きます。入店するなり、テーブルでは冷え冷えの生ガキちゃんがお出迎え。「しばらくぶりでしゅね〜」と、気さくに話しかけてきます。
初対面だからと田中のことを紹介されると、生ガキちゃんは「反省は良いことでしゅが、新人はミスも仕事のうちでしゅよ」「改善策をしっかり講じて気持ちを切り替えるのが大事」とアドバイス。小笠原にほめられると、「養殖なのに生意気言ってすみましぇん」と、謙遜するなど、幼児のようにしゃべりつつ大人の対応を見せます。そうか、養殖だったのか。
当然のように生ガキと会話している状況に不安を覚えた田中は、「これ……いや、こちらのかたは……生ガキ……なんです……か……?」と、おそるおそる質問。そりゃあ聞くわな。すると小笠原は「当たり前だろ! 見てわからんか! 新宿で働く社会人の心のオアシス、『生ガキちゃん』だよ!!」と強弁。部長にそこまで言われたら、納得するほかない。
会話が温まると、小笠原は「そろそろ食わせてもらって元気を出せ!」と、生ガキちゃんをすすめます。田中はうっかり「無理ですよ!! こんな得体の知れないもの……」と素で返答。普通に考えたら当然の反応ではあるのですが、相手に心がある以上、これはよろしくない。生ガキちゃんは泣いてしまいました。
それでもめげずに、「社会でがんばっているみなしゃんを喜ばせることが生きがい」と語る生ガキちゃん。その真摯な思いにほだされた田中は、ようやく生ガキちゃんを手に取ります。
そして「クッ」と生ガキちゃんを口へ流し込んだ瞬間――田中の心に衝撃が走りました。本来、カキには海水を浄化する性質がありますが、生ガキちゃんが浄化するのは「食べた人の脳」、そして、「心」だったのです。
天にも昇るような気持ちを味わった田中は、心のつかえがとれてスッキリ。「明日からまたがんばります!」と、小笠原と笑い合います。そんな2人をバックに、どこかからか「つらくなったとき、寂しくなったとき……いつでもお待ちしておりましゅよ」と生ガキちゃんの声が。お前食われたんじゃなかったのかとツッコみたくもありますが、きっとその思いが別のカキに宿り、また疲れた誰かを癒やすのでしょう。たぶん。
漫画はTwitterユーザーの酢豚ゆうき(@yukikanayama20)さんが、生ガキちゃんアカウントで公開したもの。同アカウントでは6月の開設以来、「今日の生ガキちゃん」と題したイラストを公開しています。生ガキちゃんの日常やアドバイス、「岩ガキのビタミンB群は夏バテ防止にもピッタリ」「カキにはたまに真珠ができることがある」といった豆知識が満載で、読むほどにカキが好きになりそうな内容となっています。
(沓澤真二)
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