皇帝ペンギンの子育て方法をコミカルに紹介した漫画「皇帝ペンギンさん育休を取る」がTwitterに投稿され、オスの皇帝ペンギンの出産・育児への参加っぷりがすごいと話題になっています。作者の内野こめこ(@nokonokomeko)さんの投稿は、8月16日時点で10万いいねを突破。命をかけた皇帝ペンギンさんの育児に、脱帽……!
漫画では、会社員として勤めている設定の皇帝ペンギンさん。後輩らしき人間の田中さんから、「聞きましたよ、育休1年取るんですって?」と聞かれたことからストーリーは始まります。「そうなんだよ もうすぐ嫁が出産でな……」と答える皇帝ペンギンさんに、ちょっとチャラそうな田中さんは「いいっすねー 俺も休みたいっす!」「でも1年も何するんすか? 暇じゃないですか?」「何だかんだ男はやることないじゃないですかー」と、出産・育児がさも人ごとのように答えます。こいつ、なんも分かってねぇな……!
そんな田中さんに、冷静に答えていく皇帝ペンギンさん。「皇帝ペンギンはな、メスが産んだ卵をオスが温めるんだよ。孵化するまで60日間ほど立ったまま飲まず食わずでな……」と、なんとも過酷な皇帝ペンギンのオスの役目をサラッと教えてくれます。皇帝ペンギンさんによると、産卵後のメスが、生まれてくるヒナに食べさせる食べ物を海に確保しに行く間、ずっとオスが卵を守り温めているんだとか。産卵前の移動期間とあわせると、オスは約120日も絶食して過ごすんだそうです。皇帝ペンギンの出産を軽く考えていた田中さんもこれにはびっくり。「(ヒナに)食べ物食わせるまでそんな手間かかるなら、いっそ人間みたいに母乳が出るほうが楽そうだな。すぐ飲めるでしょ」と、人間の子育てと比較し始めます。
すると皇帝ペンギンさん、「皇帝ペンギンもミルクっぽいもん出して生まれたてのヒナに飲ませるぞ。オスが」「正確には胃や食道の粘膜を剥がしたものでな。それをヒナに食べさせてタンパク質を摂らせる。嫁がなかなか戻ってこなかったときの非常手段だけどな」と、これまたクールに驚愕の子育て法を田中さんに答えます。絶食のみならず、非常時には胃や食道の粘膜を剥がしてヒナに食べさせるって……まさにその身と命を削るお父さん、すごすぎるぜ!
しかし、皇帝ペンギンさんのかっこよさはここで終わりません。その子育て法に対しては「体張ってんすね……」と感心する田中さんに対し、「ま、それは人間だって同じだろ? 人間は自分の血から母乳作ってんだろ。毎日大量の血を流し続けてるようなもんじゃねえか」とコメント。続けて「田中んとこも嫁さん妊娠中なんだろ。オスは産まねえって言うけどよ。だからこそやれることはやらねえとな」と、当然のことのように、夫婦で協力することの大事さを静かに語ります。これには、奥さんの妊娠にもどこか人ごとだった田中さんも「そうっすね……」とこれまでの自分を省みた様子。最後の場面では、お腹が大きい奥さんに「その皿、俺が洗うよ……」と自らが申し出る、ちょっとほっこりするオチとなりました。
人間と皇帝ペンギンは種や子育て方法は違えど、“一つの命を産み、育てる”ことの重要性は同じこと。オス・メス共に命と体を張って出産、子育てをする皇帝ペンギンさんに、私たち人間も学ばなければいけないなと考えさせられます。投稿には、「皇帝ペンギンさん、惚れる」「こんな男性が増えてほしい……!」「この教訓は覚えておきたい」などの感想が寄せられています。
内野こめこさんの育児マンガ
画像提供:@nokonokomekoさん
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そしてこのドヤ顔である。