罰が重すぎません?
また説明もなくリンゴを食べる人が出てくるんです。犬ごとき処分できないとこうなっちゃうという。
愛ちゃんが10万円で犬の処分を命じられた一方、愛ちゃんのお母さんは1個2円のバラ作りという内職を始めるんです。でも、できた花は全部雪江さんたちに燃やされちゃいます。
昼ドラだ……。
完全に「牡丹と薔薇」ですね。あの能面顔は息子にも継承されてるんですよ。
ピンチになった愛ちゃんは何やかんや助かるんですよね?
ある人が助けてくれます。リンゴの方は……愛ちゃんが梨子ちゃんに問いかけます。「リンゴと今の幸せどっちを選ぶの?」と。あぁ、かっこいいですね。犬を手放すか、お金を取るか。
究極の選択ですね。どっちを選んでも誰かが不幸になりそうな……。
ふふっ、そうしていたらリンゴが自分から去ってくれるんです。梨子ちゃんに「ぼくはだいじょうぶだよ」と言って。
ええっ!? これ、犬に勝手にアテレコしているわけではないですよね。
都合のいい展開ではありますね。涙をなめてあげてますしね。全然関係ないんですけど今日犬を飼う夢を見ました。ちっちゃいチワワでかわいかった。
さらっと犬の問題について流された。
愛ちゃんを炎に落とそうとした子は強(つよし)といって、彼は両親を失っています。
愛ちゃんは自分を本気で殺そうとした強に対しても「ほんとうはやさしいんだってちゃんとしってるから」と言います。
愛ちゃんはマザー・テレサか何かなんですか?
冷静に考えるとこのノリ、殺されかけたのには釣り合っていないですよね。愛ちゃんはよく性格が荒まなかったなと思います。
なるほど……強の行動にもいろいろ理由があるんだと考えるんでしょうね。
やっぱりお母さんがいい人だからでしょうね。お母さんといえば、こっちのエピソード(Money.4)では愛ちゃんが買ってきたいいお肉が雪江さんに見つかって、生で食べさせられるんですよ。
お母さんいじめがひどい。
愛ちゃんがお肉を買ったスーパーでは晶子(しょうこ)ちゃんというクラスメイトのお母さんが働いていて、紆余曲折あってそこの万引き犯と間違えられた愛ちゃんに対して、晶子ちゃんがつばを吐きかけるんですね。このつばがコマとコマの架け橋をしています。
この世界は大丈夫なんだろうか。
これ貧困や格差社会というテーマ以前に、愛ちゃんたちがやられていること、全部証拠写真撮って警察に突き出せばそれなりの対応をしてもらえる気はしますね。
雪江さんも「家賃を払え」って言ってたのに内職の花を燃やしたり明らかにおかしいですよね。その分、一つ一つのシーンは強烈なインパクトがありますけど。「昼ドラあるあるの幕の内弁当」みたいな。
制作陣はどれくらいガチなんですかね。あと鈴木さんはどういう形で桜倉さんとやりとりしているんだろう。ネームを切っているんだったらぜひ見てみたいです。文章で渡してるとしたら、桜倉さんは爆笑しながら描いてるかもしれないですね。
そろそろまとめると、ずばりチャイハロの魅力は何だと思いますか。
愛ちゃんがとにかくひどい目に合うんですけど、どんな境遇にいても自分の道徳心を曲げないからこそ、けっこう爽やかな終わりにつながるところですね。結局は自分次第というか、自分が正しいと思うことをやり通すことが大事なのかもしれないです。
いい話ですね。
愛ちゃんとお母さん以外はほとんどクズですけど、愛ちゃんはそういう人たちも最後まで信じる。お人よしだけど、だからこそうまくいくんです。
信じる心が重要と。
みんな最後は愛ちゃんに心を動かされてますからね。
(終わり)
おまけ:チャイハロ担当のなかよし編集長・須田さんからのコメント
さすが委員長、キレッキレの解説ありがとうございます! これからも衝撃的な内容がたくさん続きます! なかには、大人が思わずドキリとしてしまうような展開も……。だけど、読んでもらえたら絶対に損はさせません!
「人生はたのしいけど、世知辛いこともある。いかに自分の力で生き抜くかが大事」――それこそ小学生に知ってもらいたいことなのです。鈴木おさむさんも、桜倉メグさんも、編集部も、全員ガチで毎月作品を作っています! 愛ちゃんには試練がたくさん待ち構えているけれど、信念を持って乗り越えていきます。読者の皆さんにはその姿を見て、一緒にハラハラドキドキして、冒険をしてもらいたいです。
2巻は9月13日発売です! どうぞよろしくお願いいたします!
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