マジックマーケットでは何が販売されるのか?
当日の頒布品はかなりバラエティに富んでいますが、そのネーミングから予測される通り、マジックのトリックに関わるものが多く販売されていました。
そういったトリック関係の販売をしていた、THOMAさんに話を聞きました。
――今回の頒布品は何ですか?
「自作トリックを解説したDVDです。トリックを作ったのはいいけど、行き場のない作品がたまってきたので、それを解説したものを作ってみました」
――普段はプロマジシャンですよね。
「『Magic Tokyo O』に出ています」
――どれくらい売れました?
「僕はプロマジシャンとしては、有名なひとと比べれば知名度はまだまだですが、用意してきたDVDは売り切れてしまいました」(話を聞いたのは、開場から2時間後くらいです)
会場は出展者側も参加者側も男性比率が高めですが、一角だけ、異常に華やかな空間がありました。アルケミストマジックさんのブースです。
マジックショップとしての参加ですが、なによりシエル(写真左、@shieru_official)さんとルナ(写真右、@Magician_LUNA)さんが目立ちます。売りものも、二人のフォトブックやCDなど、キャラクタを全面に出したものが多めでした。
プロマジシャンも男性が多いのですが、お二人は最近人気急上昇中の女性マジシャンです。アイドル的人気があって、この日も物販の合間にサインや写真撮影に応じていました。
また、マジシャンとしてのプロ活動はしていない参加者の方にも話を聞きました。伺ったのは、びーも(@beamobeamo)さんです。びーもさんは2010年からニコニコ動画でマジック関係の動画を配信しています。
――今日の売りものは何ですか?
「ニコニコ動画での演技について解説した本や、占いの裏側についての解説本などです」
――売れ行きはどうでした?
「ありがたいことに、開始1時間ほどで全部売り切れてしまいました。50冊くらい持ってきたので、在庫を持って帰るつもりだったのですが」
――マジックマーケットの参加は初めてですよね。ご感想を聞かせてください。
「ぼくはニコニコ動画で動画配信をしているんですが、『びーもさんの動画を見て、マジックを始めました!』っていうひとが何人も来てくれたのが、うれしかったです」
さらに、マジックマーケットは即売会だけではなく、ゲストスピーカーによる講演もセッティングされていました。中でも、一番観客が多かったのが、最後に登壇したプロマジシャン、ムッシュ・ピエール(@pierr0817)さんです。
ピエールさんは大阪市北区にあるマジックバー「マジックタイム」のオーナーマジシャンです。その特徴的なビジュアルからは想像できない、かなりテクニカルなマジックを演じます。
この日の講演は、プロマジシャンになるまでの体験や、プロマジシャンとしての経験や教訓などについての話でした。講演のあとにお話を聞きました。
――マジックマーケットについては、前からご存じでしたか?
「去年、ネットで話題になっていたので、知りました。面白そうなイベントだな、という印象でした」
――今回はマジックの実演はなしで、お話だけでした。普段のショーと、どちらがいいですか?
「それは、普段のショーの方が断然いいですよ。ただ、講演は自分のことなので、自戒や教訓も込めて、いろいろと話ができました。僕の轍を踏まないようにしてもらいたいですね(笑)」
――マジックマーケット初参加のご感想をお願いします。
「初めてですが、熱を感じました。マジックを好きなひとがこんなにいるなんて、うれしい気持ちになりますね」
普通、同人誌即売会などのイベントは、同じ会場の滞在時間はせいぜい1時間か2時間というところではないでしょうか。50ブース程度の小規模イベントであれば、なおさらです。しかし、この日は12時の開場から16時くらいまで、ほとんど人が減りませんでした。17時を過ぎて、ようやく隙間もできはじめましたが、それでも半分くらいのひとが残っていたと思います。
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