田中みな実さんが、最近なんだかすごく気になる。テレビや雑誌で見かけるとついつい注目してしまう。文句なくかわいい外見や身振り手振りに「ここまで貫くのはすごいなあ」というもはや尊敬の気持ちが生まれ、垣間見えるサバサバした一面に共感を抱く。
田中さんはフリーアナウンサー。TBSで活躍し、2014年にフリーとして独立。現在はアナウンサーの仕事に加え、バラエティー番組や雑誌にも活動の場を広げている。
9月に開催された「マイナビ presents 第27回 東京ガールズコレクション 2018 AUTUMN/WINTER」(以下TGC)でも、MCとしてハキハキと進行しながら、時にはゲストに(よーく聞くと毒っぽい)ツッコミを入れていた。そんなTGCの(非常に忙しい)舞台裏で、仕事や人間関係についてのアドバイスを田中さんに聞いてきた。
思わぬことが仕事になっている
――田中さんは現在31歳。年々お仕事の幅が広がっている印象です。
自分でお仕事を「変えていっている」という意識はそこまでないですけれど、やらせていただいているお仕事の内容や中身が変わってきているのかなという気はしています。20代は局でのお仕事が中心でしたが、今はフリー。いろいろな局にゲストとして出演させていただく機会が増えたり、今までやってこなかった雑誌にも挑戦させてもらえたり……。ビューティーやファッションの情報を発信する機会が私に訪れるなんて思ってもみなかったので、正直驚いています。
――「anan」や「美人百花」といった女性誌に次々と登場したり、今回のTGCのようなイベントに登壇したり……と、女性向けのお仕事も増えていらっしゃいますね。
まさか私が「よかったよー!」という感想を女の子からもらえる日が来るなんて思っていませんでした(笑)。局アナのころから自然体でやらせていただいてはいたのですが、今の方がより等身大でいられるのかもしれないです。
――活躍の場が広がっているのは、田中さんが「“次”も呼ばれる人」だからなのではないかと思います。
雑誌に関してはたぶん、自分が持っている情報を評価していただいてるからではないかなと。ビューティーだったら局アナ時代に培ったメイクでの失敗だったり、やってよかったことだったり……といった経験が生きていますね。また、どちらかというとコンプレックスだった「身長が低い」という部分が、「Sサイズでもバランスよく見えるファッションとは」といった意見を聞いていただけるようにもなりました。思わぬことが今お仕事になっている感じです。
テレビのバラエティも、思ったことをけっこうそのまま言っていたら、「あっ、そういうことを言うんだ、田中みな実」と見ていただけているような気がします。「ぶりっこ」というイメージがあったからこそ、ギャップを面白がってもらえているのだったらうれしいですね。
――バラエティや記事での発言を読んでいると、田中さんはストイックな方だなと感じます。いわゆる白鳥のたとえのように、見えている部分は優雅だけど、見えない部分ですごく努力をされているなと。
確かに読者の方から「ストイックだね」と言われることもあるんですが……でも、「根詰めて一生懸命やろう」とがんばっているわけではないんですよ! もしかしたら周りから見ればストイックに見えるのかもしれないですが、日常の中でやれることをやっているだけです。例えばいつもスキンケアにとてつもなく時間をかけるわけではなくて、疲れて帰ってきたら「今日はオールインワンの化粧水でいいかな」という時もあります。トレーニングも「今日はしんどいなー」と思う日は、行くだけ行って先生にストレッチをしてもらうだけ……という日も。
これから年齢をどんどん重ねていくにつれて、ストイックさが増していったらしんどくなってしまう。今あんまりエンジンをかけすぎないように、手を抜けるところは抜いています。
あざとさすら味方に
――今回田中さんがMCを務めたTGCのテーマは「FOREVER GIRLS」「女の子の“カワイイ”は永遠!」でした。女性が可愛くあるために必要なものはなんでしょうか?
「女の子らしくいることを、恥ずかしがらずにやる」でしょうか。だんだん年齢を重ねると、「恥ずかしくて男の人に甘えられない」とか、「強くならなきゃ」と思いすぎてしまって、どんどん“男性化”してしまうことがありますよね。きっといろいろな考え方がありますが、私は「女の子は女の子で、男の人みたいにはなれない」ので、「男性に甘えられるところは甘えて、かわいくあり続けてもいいんじゃないかな」と思っています。
――なかなか甘えるのって難しいです……。田中さんは甘えるべきところで甘えるように心がけているんですか?
うーん、心がけてはいないですね。ただ自然に……。
――自然にめちゃくちゃかわいく甘えられる……!
そんなことないですが(笑)。それは周りからすれば「あざとい」と見えるかもしれないですが、そのあざとさすら自分の味方につけてしまえばいい。あざとくなることをカッコ悪いことだと思わずに、存分に甘えられるものには甘え、頼れるものには頼り、やりたいことを実現していけばいいと思うんです。
――まさにそれは田中さんの“戦い方”ですね。ライフステージが変わってきて、関係が複雑になりがちな“女友達”との付き合い方はどうでしょうか。
「友達だからといって、あけすけに全てを話さなくてもいい」……というのが大事じゃないかなと。いい距離感がありつつ、困っているときに寄り添う関係でありたいですね。私自身は交友関係はそこまで広くないのですが、つらいときに寄り添ってもらって「今度は私もこうしてあげたい」と思わされるような経験があって、友達にすごく恵まれているなあと感じています。
――ありがとうございます。最後に、仕事や人間関係に悩む20〜30代女性に向けて、アドバイスをお願いします!
今「しんどいな」と思ったり、ちょっと伸び悩んでいることがあったとしても、10年たてばきっと何かしらの成長はあります。自分では気づいてないけれど、ほんのちょっとずつでも人は毎日毎日成長しているはずです。
マイナスに考えてもプラスに考えても過ぎていく時間は一緒。だったら、プラスに考えちゃったほうが楽ですよね。あまり自分を卑下せずに、焦らずに、やりたいことをちょっとずつ実現していけばいいんじゃないかなと思います。
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