4年ぶりに発売されたスマブラシリーズの新作「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」。発売初週に123.8万本を売り上げ(ファミ通調べ)、シリーズ最高の出足を記録した同作ですが、SNSでは「説明が無くて初心者に厳しい」という意見が注目を集め、初心者から識者までが加わる場外乱闘の様相を呈しています。
スマブラとは任天堂(と一部他社)の人気キャラクターが一同に介し、大乱闘を繰り広げるというコンセプトのゲーム。細かなルールもありますが、基本的には「相手にダメージを与えて場外にふっ飛ばすこと」が目的のシンプルな対戦ゲームです。
ところが新作に対して、「チュートリアル無しでいきなり対戦することになり操作やルールが分からない」といった意見が噴出。確かに、メニュー画面を開いて最初に目につく「大乱闘」モードには「まずはここから 基本のあそび!」というざっくりとした説明しか書かれておらず、信じてプレイしてみると特にチュートリアルなどもありません。良く言えば、『いいからとりあえず遊んで覚えてくれ!』という作り手の熱いメッセージが伝わってくる仕様です。
細かすぎる説明はゲームのテンポを阻害し、ゲームの面白さを削ぐ可能性もある諸刃の剣。ですが、近年の大作ゲームでは序盤で遊びながら内容が理解できるような考え抜かれたチュートリアルが実装されていることも多く、そちらに慣れてしまったプレイヤーから不満が出てくるのは自然なことのように思えます。
そもそもスマブラとは一見簡単そうでいて、「勝つため」には覚えることが多いゲームでもあります。ジャンプを一瞬だけ入力する隙の少ない「小ジャンプ」や、入力方法が似ているスマッシュ攻撃と強攻撃の咄嗟の使い分け、膨大な登場キャラクターの能力把握などなど。プロゲーマーレベルでなくとも、中級者レベルでさえ「これは覚えていて当たり前」なテクニック・情報が膨大です。
とはいえ「スマブラ SPECIAL」に解説のたぐいが全くないわけではありません。実はメニュー画面右側に隠れているある「ヘルプ」を開くと「全モードガイド」があり、ひとつひとつのモードが解説されています。しかし近年の格闘ゲームのような、キャラクターごとのコンボ解説のような丁寧な誘導はなく、やはり説明文はざっくり気味です。
また、スタート画面で10秒程度放置するとチュートリアルが再生される機能もあります。こちらでは「あそびかた」「画面外に飛び出したらミス! だからふっとばされるな!」といった具合に、映像付きで初心者向けに分かりやすく解説してくれます。
同様の映像は1999年に発売されたNINTENDO 64版にも収録されていました。こちらは本当に文句なく分かりやすいので、初心者にはまずこれを見ていただきたいところ……なのですが、こちらは前述の「ヘルプ」からは見ることができないのが玉にきず。これにはTwitterでも「タイトルで放置したら分かりやすい操作説明ムービー出てきた。なぜこんなわかりづらい場所に…」と、困惑するユーザーが見受けられました。
ゲームの動線が初心者に不親切だという声は目立ちますが、そうした不満に対しても「覚えながら遊ぶのも楽しい」「64版からの伝統だから」といった、同作の方針を擁護する意見もあり、正に賛否両論といった様相。大ヒット作でプレイヤー層が幅広いだけあり、この議論もまだまだ加熱しそうです。
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