「かわいい動物の写真や動画が見たいけど、そんな気持ちにつけ込んだ無断転載はけしからん!」――そんな思いで運営されている、“飼い主の動物ツイートをリツイートする”Twitterアカウント「癒されようねさん」(@shiba2kai)が「すばらしい」と称賛を集めています。
「癒されようねさん」は、飼い主や撮影者が発信した動物の画像・動画だけを公式RT(リツイート)するアカウント。1月下旬に活動を開始し、日々さまざまな動物の画像と動画をRTしています。
Twitterではかわいい動物の画像や動画をたくさん見掛けますが、その中には他人の投稿を無断転載したものも。「かわいい動物」でユーザー名を検索すると、他人の写真や動画を無断転載していると思われるアカウントが多数見つかります。無断転載のみならず、こうしたアカウントは「無断転載でフォロワーを集めて広告に誘導している」と批判する声も上がっています。
そうした中で、正規の投稿をRTする「癒されようねさん」のアカウントには「ステキな活動ありがとうございます」「主旨に賛同致しました」と支持するリプライや、「うちの子もぜひ」と自分のペットをお勧めするリプライが多く寄せられています。
編集部が「癒されようねさん」にアカウントを開設したきっかけを聞いたところ、「猛烈に猫を飼いたい衝動に駆られていたので、かわいいと思った投稿を自分で見返したいと思い立って始めました」とのこと。
「ほとんど思いつきだったので反響に驚いています。あくまで個人的な趣味でのアカウントなので、この活動で無断転載が無くなることはないでしょうが、無断転載に辟易(へきえき)している方がこんなにいるんだということが周知された結果の反響だと思います。発信側も見る側も、無断転載へのストレスなく動物に癒されたいですね」
無断転載かそうでないか、「癒されようねさん」はどのように判断しているのでしょうか。見分けるポイントも聞いてみました。「プロフィールを確認してから、飼い主さんの過去ツイートを軽くさかのぼるようにしています。営利目的であろうアカウントは画像や動画以外のツイートがないので分かりやすいですね。個人で無断転載してしまっている場合は、飼っていると分かるようなツイートを探すしかないので。あと、転載されたものは画質が粗くなってしまっていることが多いと思います」。
「無断転載やめて」「無断転載が多くてアカウントを消した」――無断転載に悩む飼い主さんは少なくありません。タイムラインに流れてくるかわいい動物の写真や動画をRTする前に、「これは飼い主さんが投稿したものかな?」と考えてみることで悲しむ人を減らせるのではないでしょうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 画像「無断転載」の情報開示請求、慣れたら10分でできる 裁判で約90万円勝ち取った写真家インタビュー
実体験を交えて語っていただきました。 - イラスト無断転載、まとめサイトに30万円の賠償命じる判決 「VIPPER速報」「ガールズVIPまとめ」など訴えた注目裁判が決着
裁判を起こすにあたってどこがポイントだったのかなど、ナカシマ723さんに詳細を聞きました。 - Twitterイラスト無断転載、賠償金40万円支払いで決着 被害イラストレーター「とにかく魚拓&スクショで証拠保全を」
ひとまずよかったです。 - なぜ無断転載された側に手間を要求? 「NAVERまとめ」の“トンデモ”削除対応、理由を聞いた
運営元のLINEに取材しました。 - そのまとめ、転載だよ。知らないのかい? 悪質な「転載まとめ」に非難の声 リツイート数は元記事の40倍
NAVERまとめで、権利侵害記事など一部まとめがインセンティブ対象外に。その直前、問題視されていたまとめがあった。