人間を怖がる妖怪が、勘違いから人間に驚かし方を教わることになる漫画「人間に弟子入りした妖怪の話」の、ちぐはぐなやりとりがかわいいと話題です。
人間は怖いけど、人間を怖がらせないと他の妖怪から仲間はずれにされてしまう……おびえながら草むらに隠れている女の子の妖怪。肝試しにきた観光客にビクビクしつつ、意を決して「わあー!」と顔を出すと、そこにはお化けに扮(ふん)していた青年、慶介くんの姿がありました。しかし妖怪は彼が人間だと気付きません。それどころか、驚かせ方がうまいので「プロの妖怪だ……!」と感激してしまうのでした。
妖怪は尊敬のまなざしで慶介くんを見つめ、人を驚かせるコツを教えてほしいとお願いします。一方、慶介くんの方も、お化け役をやらされている気の毒な子と勘違い。驚かせ役の醍醐味を語る彼を、妖怪はあがめるように見つめます。
“明かりを持って立ってるだけでも怖がる”、“自分を大きく見せて「うお〜」とか言う”とコツを伝授する慶介くん。「怖くなったら逃げてきちゃって」という彼の優しい言葉に、妖怪は背中を押されます。そして教えられた通り、髪を逆立てて火の玉をいくつも身にまとった恐ろしい形相で人間の前に立ちはだかります。一目散にその場から逃げ去っていく人間。しかし驚いたのは慶介くんも同じです。
妖怪は「紬(つむぎ)」と名乗り、人間界に凶事をもたらし人間の魂を喰らうことが仕事の悪鬼だと自己紹介。一人前の妖怪になりたい紬は「弟子にしてください」と頭を下げ、慶介くんは「俺に任せなさ〜い……」と引きつった表情で承諾するのでした。
人間が苦手な妖怪が知らずに人間に教えを請い、肝試しのつもりが本物の妖怪に驚かせ方を教えることになってしまった慶介くん。勘違いのまま突き進んでしまう妖怪の子に「かわいい」「このまま気付かないでいて」というリプライが寄せられています。慶介くんが今後どうやって驚かせ方を教えるのか、慶介くんが人間と知ったら紬はどうするのかなど気になるところです。
作者は漫画家の橘オレコ(@oreco730)さん。現在「裏サンデー」と漫画アプリ「マンガワン」で『プロミス・シンデレラ』を連載中、5月17日に単行本第4巻が発売予定です。
画像提供:橘オレコ(@oreco730)さん
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