レビュー
今夜最終回「わたし、定時で帰ります。」真の“ラスボス”は晃太郎(向井理) 真の働き方改革なるか?(2/2 ページ)
あんなに仕事ができるのに、できるからこそ、一番問題を抱えていた!
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「わたし、定時で帰ります。」の原作小説でラスボスに設定されていたのは、福永ではなく晃太郎である。彼の意識を変えることこそ、真の働き方改革につながる。ドラマでは完全無欠にカッコいい晃太郎。しかし、彼が憧れの存在のままなら、作品が伝えるべきメッセージはぼやけたままになる。結衣との結婚をダメにしたときと、晃太郎はまだ何も変わっていない。
かつての絶望感を婚約者に味あわせていた結衣
巧から「結婚できない」と言われてしまった結衣。今、結衣は忙しい。残業続きだ。だから、彼女は映画を見に行く約束をするべきじゃなかった。休日には来栖を連れ、元彼(晃太郎)の家を訪ねている。結婚式の衣装合わせには遅刻した。これら全て「仕事が忙しいから」という説明で言い訳できてしまう。しかし、相手はないがしろにされた感覚になる。つまり、恋人より仕事を優先した晃太郎と同じ立場に、今、結衣はなっている。あのとき涙した絶望感を、今度は巧に味合わせている。
ドラマは佳境を迎えた。ネットヒーローズの働き方を変えなければ、誰にも幸せは訪れない。結衣と晃太郎に共感しているだけでは「わたし、定時で帰ります。」のタイトルが矛盾したもので終わる。まさに、働き方改革だ。
今あるねじれを解決し、テーマに即した結末を見せることができるか? この1点に集中し、今夜放送の最終話を待ちたい。
「わたし、定時で帰ります。」これまでの振り返り
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