イギリスのコンサルティング企業「ヘンリー・アンド・パートナーズ」が公開した2019年第3四半期の最強パスポートランキングで、日本とシンガポールが同率で1位となりました。両国のパスポートは、ビザ不要またはアライバルビザ(入国時に取得できるビザ)で189カ国に渡航可能な移動力の高さから、トップに位置しています。
ヘンリー・アンド・パートナーズが公開するパスポートランキングの調査は、世界最大かつ正確な渡航情報を持つ航空運輸業界団体、国際航空運送協会(IATA)のデータをベースに行っています。ランキング対象として選ばれたパスポートは199カ国・地域、渡航先の国は227カ国です。
スコアの計測は、ビザなしで入国できる場合は1、出国前にビザ取得が必要な場合は0と計算されています。ビザを持っていなくても入国できるエリアが多いほど、パスポートスコアは高くなり、“強いパスポート”になるということです。具体的には、ビザ不要、出国前の政府の承認が不要なアライバルビザ、ビジターパーミット、入国時に電子渡航認証の取得が可能といういずれかの場合は1とカウント。事前にビザの取得が必要である場合や出国前に電子ビザの取得が必要という場合は0とカウントします。
最新版のランキングで1位になった日本とシンガポールのスコアは189でした。2位のフィンランド、ドイツ、韓国はスコア187。3位はデンマーク、イ
タリア、ルクセンブルクでスコアは186です。逆に“最弱パスポート”として最下位の109位はアフガニスタンでスコア25、108位がイラクでスコア27、107位がシリアでスコア29という結果になっています。
ランキングのレポートでは「アジア諸国のパスポートが米国や英国よりも優勢である」という特徴を指摘。米国と英国はいずれもスコア183で6位という結果になっています。両国は2014年に首位でしたが、現在は2010年以来最低の順位です。
ランキングシステム考案者のクリスチャン・H・ケリン博士は「ビザの開放性を上げることは、世界というグローバルコミュニティ全体にとって有益」とランキングとスコア付けの意義について述べています。
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