「僕がジョバンニで、鐘子さんがカンパネルラ」では黒幕は谷原章介か?
丈「僕がジョバンニで、鐘子さんがカンパネルラ。僕たちふたりとも似た名前ってすごいよね。孤独な少年ジョバンニと親友のカンパネルラが、ふたりで銀河鉄道に乗って旅に出る。本当の幸せを探す旅に」(注:「カンパネルラ」はドラマ中表記に準じる)
「伴野丈」で「ジョウバンノ」、「鐘子」の由来は「カンパネルラ(=鐘)」。宮沢賢治「銀河鉄道の夜」の登場人物ジョバンニとカンパネルラに似た名前を持つふたりが出会った。鐘子は運命を感じずにはいられない。
ここで引っかかることがふたつ。
ひとつは、「銀河鉄道の夜」のジョバンニとカンパネルラは恋仲ではなく「親友」だということ。
鐘子「まったく何のときめきもない相手にサラダを取り分けるときの、あの頭がグラグラする感じ。私はあれが嫌で、婚活をやめた」
鐘子「私、恋できるんだ」
2話で鐘子は自分の恋心を認める。しかし、ジョバンニとカンパネルラに似たふたりが行き着く関係は、「本当の幸せを探す“同志”」になってしまうのでは。そして、カンパネルラは旅の途中で消えてしまうのだが、「銀河鉄道の夜」のストーリーは「偽装不倫」にどこまで影響を与えるのだろう。
もうひとつは、ここまでふたりの名前をフィーチャーするのであれば、葉子の夫・賢治が「銀河鉄道の夜」の作者・宮沢賢治に由来しないわけがないのではないかということ。言ってみればジョバンニとカンパネルラの作り主でもある賢治。そして、ジョバンニは宮沢賢治が自分を投影した人物であるとも言われている。谷原章介が演じる賢治が、鐘子や丈、そして葉子など物語の全てを知っている存在だったとしたら怖い。そして悲しい。このふたつの点について、現在発売されている原作コミックス第4巻まででは、まだそこまで描かれていない。
とはいえ、ここまで深読みせずとも楽しめる「偽装不倫」。鐘子が婚活をしていた頃の自分を振り返って言った「まったく何のときめきもない相手にサラダを取り分けるときの、あの頭がグラグラする感じ。私はあれが嫌で、婚活をやめた」というセリフには、同じ状況の婚活女性がSNSで共感の声をあげていた。
鐘子「私、恋できるんだ」
恋を自覚したアラサー婚活疲れ女子・鐘子。好きな人に誠実になるために、丈にウソをついていたことを話すかどうか。選択が迫られる第3話は、今夜10時放送予定だ。
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