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「憮然」「砂をかむよう」の本来の意味は? 日本人の約6割が勘違いしていると文化庁の調査で判明(1/3 ページ)

平成30年(2018年)度「国語に関する世論調査」より。

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 「憮然(ぶぜん)」「砂をかむよう」などの慣用句について、本来の意味とは異なるとらえ方をする人が多数であることが、文化庁の「国語に関する世論調査」で明らかになりました。特に「憮然」は、50代以上で本来の意味とは異なる「腹を立てている様子」の回答が増えました。

憮然、御の字、砂をかむよう 本来の意味知ってますか?

「憮然」の本来の意味は「失望してぼんやりとしている様子」

 「憮然」は、辞書等で本来の意味とされているものは「失望してぼんやりとしている様子」です。「憮」はむなしい気持ち、がっかりするという意味があります。

 調査によると、28.1%が本来の意味である「失望してぼんやりとしている様子」と回答し、56.7%が「腹を立てている様子」と回答しました。

 年齢別に見ると、「腹を立てている様子」は50代以上で6割台前半と他の年代より高くなっています。一方、30代以下では「失望してぼんやりとしている様子」が「腹を立てている様子」を上回ります。

憮然の調査結果 56.7%が「腹を立てている様子」と回答(文化庁調査結果より)

年齢別憮然の調査結果 50代以上で「腹を立てている様子」が増える傾向

「砂をかむよう」の本来の意味は「無味乾燥でつまらない様子」

 「砂をかむよう」の本来の意味は「無味乾燥でつまらない様子」です。砂をかんでも味がないことに由来します。

 調査によると、32.1%が本来の意味である「無味乾燥でつまらない様子」と回答し、56.9%が「悔しくてたまらない様子」と回答しました。60代以上で本来の意味である「無味乾燥でつまらない様子」と回答した割合が高くなっています。

砂をかむようの調査結果 56.9%が「悔しくてたまらない様子」と回答

年齢別憮然の調査結果 60代以上で「無味乾燥でつまらない様子」が増える傾向

 「国語に関する世論調査」は、日本人の国語に関する意識や理解の現状について調査し、国語施策の立案に資すると共に、国民の国語に関する興味・関心を喚起する目的で行われています。


 ここで、調査の結果、本来の意味とは違う言い方をされていることが多いと分かった他の2つの慣用句を紹介します。どちらの言い方を使いますか?

問題:自分の言うことに、うそ偽りがないことを固く約束するさま

(a)天地天命に誓って

(b)天地神明に誓って

天地天命、天地神明と書かれた図 どっちを使う?

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