ニッポン放送「ザ・フォーカス」(11月11日放送)に産経新聞論説委員・フジサンケイビジネスアイ編集長の山本秀也が出演。中国の「独身の日」について解説した。
中国の一大ショッピングデイ「独身の日」
中国では11月11日を、独身を意味する「1」が4つ並ぶ「独身の日」とし、インターネット通販大手のアリババが2009年から特売を始めている。競合他社も追随し、国民的なイベントに成長しており、日本企業も資生堂やユニクロなどが参加している。
森田耕次解説委員)アリババグループは11日の午前0時、日本時間の午前1時のセール開始から1分36秒で取引額が100億元(およそ1500億円)に達し、1時間5分後には1000億元(およそ1兆5000億円)を突破したということなのです。1時間で1兆5000億円ってすごいですね。
山本)この「独身の日」なのですが、もともとは1が並ぶ、中国では単数が並ぶというのはあまり好まれる数字ではないのです。お祝いをあげるときも偶数をあげなければいけません。
森田)2万円とかですか。
山本)4は縁起が悪いので避けますが。本当は大学の宿舎での与太話で始まったのですが、そこにアリババが目をつけて、1が4つ並びではなくて11の2つ並びだと見たら縁起が悪くはないということで、イベントでセールを始めたら大当たりしました。競合他社も追随して同じようなことをやっているのですが、確かにビッグイベントです。驚くべき数字が並んでいくことですが、今年はどういくのでしょうか。でも、「独身の日」はあるようでない、ないようであるというちょっと不思議な日です。言い方によっては結婚しないのが悪いのか、というライフスタイルに干渉することになります。
森田)イヤな思いをする人もいるかもしれませんよね。
韓国でも独身を意識させる「ブラックデー」なるイベント
山本)あるいは寂しいと感じる方もいるかもしれません。しかし、こういったイベントはけっこうあって、例えば韓国では4月14日が「ブラックデー」というのです。なぜかというと、逆算すると3月14日が「ホワイトデー」。これの裏返しで、もちろん2月14日の「バレンタインデー」からくるわけですが、この「ブラックデー」は「ホワイトデー」にお返しも何ももらえないかわいそうな人ということです。黒いシャツを着て、食べに行く食べ物も決まっているそうで、チャジャンミョンという、中国でいうジャージャー麵です。甘味噌で絡めたもので、混ぜると真っ黒になるということで、これが韓国料理にも持ち込まれているのですが、これを男同士が黒いシャツを着てぼそぼそと食べると。
森田)ちょっと寂しいですね。
山本)自虐的かなと思うのですが。
森田)そういう日があるのですね。「バレンタインデー」で何ももらえなかった人?
山本)あるいは、あげてもフラれてしまった人かもしれません。
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