【ライター望月の駅弁膝栗毛】
令和2(2020)年3月14日、常磐線が9年ぶりに全線で運転を再開しました。
常磐線は、東北本線の日暮里から海沿いへ分かれ、千葉・茨城・福島(浜通り)を経由して、宮城県の岩沼で再び東北本線に合流する343.7Kmの路線です。
沿線は、平成23(2011)年の東日本大震災で大きな被害を受け、最後まで富岡〜浪江間で運転を見合わせていましたが、この日、ようやく全線がつながりました。
今回の全線運転再開に合わせて、品川〜いわき間を結ぶ常磐線特急「ひたち」の一部が、いわき以北に延伸され、3往復の列車が仙台まで常磐線経由で直通するようになりました。
常磐線・いわき〜岩沼間を特急列車が走るのも9年ぶりのこと。
厳密にいえば東日本大震災当時、仙台方面行の特急列車は「スーパーひたち」でしたので、特急「ひたち」として仙台まで直通するのは、JR初期の485系電車以来ですね。
そんなことをふと思い出させてくれたのは、3月14日〜15日の2日間、水戸駅構内の売店・NEWDAYSなどで販売された「特急列車ヘッドマーク弁当第四弾 ひたち」(2160円)。
「特急列車ヘッドマーク弁当」シリーズは、JR東日本リテールネットと地元の駅弁屋さんが組んで製造・販売され、再利用可能な国鉄時代の列車の絵入りヘッドマーク弁当箱が魅力。
先ほどの485系電車の写真も、コチラの弁当にお品書きとして同封されていたものです。
【おしながき】
- 白飯(茨城県産コシヒカリ)
- 茨城県産黒毛和牛ステーキ
- さつまいもの天ぷら
- れんこんの天ぷら
- 茨城県産つくば鶏の照焼き
- 小松菜のおひたし(茨城県産)
- きんぴらごぼう
今回、常磐線全線運転再開に合わせて復刻販売された「特急列車ヘッドマーク弁当 第四弾 ひたち」は、水戸駅弁の「しまだフーズ」が製造しています。
復刻に当たって、牛のしぐれ煮が茨城県産黒毛和牛のステーキにバージョンアップしました。
肉厚なステーキをガッツリいただくことができて、食べ応えも十分。
鉄道大好きな国鉄世代のお父さんと、わんぱく坊やが一緒に楽しめる弁当ですね。
(参考)JR東日本リテールネット・ニュースリリース、2020年2月27日分
仙台行の初列車となった3月14日の「ひたち3号」には、運転再開を記念した「つながる常磐線」のラッピングが施された編成が充当され、ほぼ満席の乗客で賑わいました。
また、上り列車の「ひたち14号」でも東京に春の雪が降るなか、JR関係者のみなさんを中心に、仙台からの初列車に手を振って歓迎する光景が見られました。
仙台へ直通する特急「ひたち」は、下りが上野発8:00、13:00、16:00(3.13.19号)。
上りは仙台発10:13、16:11、18:02(14、26、30号)で、3号以外は品川発着となります。
これから少しの間、奥深い常磐線の魅力を、沿線の駅弁と共にご紹介してまいります。
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