「宝くじで1等前後賞が当たるよりも、それを買いに行く道中で交通事故に遭う可能性の方が高い」など、統計学の確率を使った例え話はさまざまにあります。今回ご紹介する漫画は、それらたとえ話の中でも低すぎる、悪すぎる方の事象に遭遇し続けるという、一種の異能力を持つ不運な女子高生のお話です。
作者は漫画家のつみきどう(@Tsumikidou00)さん。ニコニコ静画内「ドラドラしゃーぷ#」にて、甘ママ系ラブコメ『幼なじみのママじゃイヤ?』を連載中です。
莫大な借金を抱えた中年男性に、身代金目的で誘拐、監禁されてしまった女子高生の幸子。「声を出すな、騒ぐな、おとなしくしろ」と、お決まりのセリフを吐く犯人でしたが、幸子の様子がどうにもおかしく、怯えるどころか動じた様子さえ見えません。話によればこの幸子、犯罪や事故にありえない確率で巻き込まれている、というのです。
交通事故に巻き込まれること50回、誘拐は12回目、雷に打たれたことも一度ではなく……不幸話へのツッコミが追いつかない犯人は、幸子の両親へ電話を掛けます。ですが誘拐と聞いた母親は「あぁ……またですか」とそっけない態度。犯人と世間話を始めるわ、娘に今日の夕飯を聞かれ普通に答えるわ、あっさり電話を切るわと、こちらも尋常ではありません。
やけになってこんな変な子を誘拐してしまった、何で不幸なことばかり起きるのかと、犯人は自分の不運を嘆くのですが……「結構起こりますよ?」と幸子。そして犯人と幸子の頭上に「ありえない大事件」が“堕ちて”くるのでした。
ありえない不幸に巻き込まれ続ける幸子と、巻き添えで「ありえない不運」に遭遇した犯人。ですがその後、犯人には彼女の言う通りいいことが起きた……ありえない不運に遭った人ということで各種メディアにひっぱりだこ、そのギャラで借金を完済、人生を立て直せたのです。
その後、あの女の子にもいいことが起きてくれれば……という犯人の祈りが通じたのか、幸子に人生初の幸運が訪れたのでした。
幸子と犯人のテンポのよい掛け合いやセンスあるツッコミ、奇麗なオチが読者からは高評価。続きが見たいという声も寄せられています。
作品提供:つみきどう(@Tsumikidou00)さん
(たけしな竜美)
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