漫画家の塚沢サンゾ夫さん(@TADAIMA_SANZOH)がTwitterで公開した、「わたしの超理想☆ボーイフレンド」が笑えたり過去をえぐられたりすると大変な評判です。面白いのになんだか読んでて胸の奥がザワザワするなぁ……(黒歴史ノートを厳重にしまいながら)。
話は10年前に女子高生だった「虹元みえる」が道端で拾ったランプをこすり、出てきた魔神に願いをかなえてもらうという定番の流れから始まります。当時非リア充だったみえるは咄嗟に「彼氏が欲しい」と回答。
すると魔神は「好きな男の子のタイプを選んでね!」というプリントシール機のような要求をしてきます。そんな魔神の要求にみえるが取った行動は……。
カバンからノートを取り出し、エルフ族の王子でスターライト学園のアイドル的存在な自作キャラ「西園寺アルト=バイエルン」(1016歳)をリクエスト。そう、現在26のみえるから見て“黒歴史ノート”にあたるものに描いたキャラを、そのままリクエストしてしまったのです。
かなり困惑しながらも、みえるの希望に答える魔神。西園寺アルト=バイエルン(1016歳)は現世に降臨し、みえるは大興奮! アニメキャラに恋心を抱き続けたオタクのみえるはまさに幸せの絶頂です。
……が、数カ月もするとその人間離れした外見が徐々に周囲のうわさに。また、当時の画力が忠実に再現されており、羽は生えてるわ体は光ってるわ足は変な方向に曲がるわあごはとがってるわで、明らかに人間離れしています。まあ人間じゃないんですけど。「ねえ……みえるの彼って人間……?」「えっ……エルフだけど……」となかなかきつい会話も行われていたもよう。
他にもさまざまないらん設定に振り回されながらも10年間黒歴史を養って生きてきたみえるですが、そろそろメンタルも限界に。さらに、街を一緒に歩いている途中で職場の憧れの男性「反平」と遭遇したところ、アルト=バイエルンは反平を「悪いやつだ」と断定し雷魔法スターライトボルテージをぶちかますのでした。
ついに「恥ずかしい思いしながらずっと耐えてきたの」「私にとって黒歴史」と言い放ち、分かれを告げるみえる。それを聞いたアルト=バイエルンは寂しそうにどこかへ飛び立ってしまいます。その一方で、反平といい感じになっていくみえる。
果たしてこのままみえるは、反平と結ばれるのか。アルト=バイエルンはどうなってしまうのか。続きはぜひ読んで見てください。黒歴史で全てが解決する終盤、そして黒歴史の集大成のようなオチは素晴らしいの一言です。
この「わたしの超理想☆ボーイフレンド」は、2017年の週刊少年ジャンプ25号に読み切りで掲載されたもの。ジャンプ読者なら、覚えていた人も多いはずです。
この漫画にリプライ欄などでは、「ここ10年位のジャンプ読み切りの中でも最高傑作でした!」「腹筋崩壊しました」「ジャンプで昔に見た漫画で印象的でずっと頭に残ってました」「当時運悪く買えなかったので再掲うれしいです」「天才としか言いようがありません」「90年代を生きた人間は、特に女子は全員こんな感じな絵を描いてたなぁ」といった声が寄せられていました。
なお、読み切りには掲載されていないおまけの番外編も掲載されています。
(C)塚沢サンゾ夫/集英社
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