「新型コロナ問題に便乗し、違法アップロードで日銭を稼ぐ不届き者は許さない」 牙狼シリーズ出演俳優が漫画村運営者特定弁護士と最恐タッグを組み摘発へ
エンタメ業界が大きな打撃を受ける中、違法アップロードが急増しているとのこと。
「違法アップロード作品は全て破壊しなければならない」――。STAY HOME期間中の違法アップロードが急増していることを受け、牙狼シリーズでジンガを演じた井上正大さんと、漫画村の運営者を特定した中島博之弁護士が対応に取り組むことを発表しました。これは最恐タッグと言わざるを得ない……!
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の拡大を受けて、エンターテインメント業界が打撃を受ける中、俳優の井上正大さんらが参加するエンターテインメント集団「銀岩塩」のYouTubeチャンネルにて「ジンガ様が違法アップロードを破壊します」との動画が公開されました。
動画では冒頭、井上さんから“報道の陰に隠れた違法アップロードの実態”が語られました。「銀岩塩」チャンネルで行った「演劇祭」というイベント向けに提供された、GACKTさんの作品「MOON SAGA 義経秘伝」も違法アップロードの被害が確認されているとのこと。
こうした状況について井上さんは、「エンタメ業界が軒並み打撃を受けている中、違法アップロードして日銭を稼いでいく不届き者を許してはいけない」と語り、この状況を放置すれば、収益を得られるはずだった制作会社の利益を損ね、続編の制作などに支障が出てしまうことから「ファンの皆様にとっても幸せでないことが起きてしまう」と説明。「違法アップロード作品は全て破壊しなければならない」と牙狼シリーズで演じてきたキャラクター・ジンガの姿に変身しました。
動画には「神ノ牙-JINGA-転生」に登場していたラメド・パクトラ(演:佐藤大介さん)も出演。ホラー食いのホラーとして恐れられているジンガは、全国各地にいるという最強弁護士ホラーに連絡を取り、「違法アップロードでホラーになりそうな人間」への対応を依頼します。
動画で登場したのは「中島弁護士ホラー」。パクトラからは「てめぇ、弱そうだな」と、かまされてしまいましたが、実は漫画作品などの無断転載サイトとして知られた「漫画村」の運営者特定した有名な人物で、ジンガから「この陰我(いんが)に溢れたYouTubeチャンネルは破壊しようと思う。任せられるか?」と問われると「お任せを」と中島弁護士ホラー。
3日後には、中島弁護士ホラーが権利者を代行して行ったYouTubeへの削除要請が完了し、演劇祭の動画を無断転載していたページは削除に。中島弁護士ホラーは「悪質なアカウントについては、アカウントの凍結を試みることや、さらなる措置をとることも可能です」と報告。「動画の閲覧回数×ストリーミング再生の販売利益や、使用料相当額を損害賠償として請求できる可能性があります」と話し、仮にストリーミング再生の販売利益が300円の作品が違法アップロードされて、10万回再生された場合には3000万円を請求できる可能性もあるとしました。
最後にジンガは「違法アップローダー諸君。これを機に自分で削除しておくんだな。でないと……次に行くアカウントはお前かもしれない。視聴者諸君、君達も悪質なアカウントの報告。待っている」と呼びかけました。
ジンガ役:井上正大さんからのメッセージ
こういう時だからエンタメの火を消さないためにも、違法アップロードをやめましょう。これみた違法アップローダー、今のうちに消しときなさい。
中島弁護士からのメッセージ
新型コロナの感染拡大防止のため、エンタメ業界、コンテンツ業界は今、大きな打撃を受けております。その一方で、外出自粛でインターネットの利用率があがっていることから、違法アップロードによって金銭を得ようとしている事例が少なからず見られます。
コロナ問題に便乗し、本来権利者に入るべき利益をかすめ取り、違法に私腹を肥やそうとする行為は本当に許せないことです。
権利者からご連絡があれば無償で摘発にご協力致します。悪質なアカウントに対しては、断固とした措置をとり、コンテンツの未来を守りましょう。
摘発したい無断転載動画に関する権利者からの問い合わせ先(対応は無償)
(Kikka)
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