漫画「ギャルが犬を飼った話」がTwitterで公開され、序盤では予想もつかない思わぬ展開に「泣きました」の声が寄せられています。作者は漫画家のカレー沢 薫(@rosia29)さん。
あるペットショップに立ち寄ったギャルは、1匹のわんこと出会います。「鬼可愛すぎなんですけど 絶対飼う決めたし」とうれしそうなギャルは、わんこに「伽悪栖(キャオス)」と名付け、一緒に暮らすことに。
キャオスの存在に癒やされながらも、エサ代やペットショップへの支払いに「犬 こんなに金かかるとか ウケる」とちょっと困った様子のギャル。生活のためにバイトを増やすものの、キャオスが熱中症で体調を崩したりと、生活に支障が出てしまいます。
キャオスともっと一緒にいられるように、いい環境を整えるためにと「抜本的改革的な奴考えてっから」とどこかへ出掛けるギャル。寂しそうに見送るキャオスですが、帰宅したギャルから「これからはウチ働かんでもよくなるから ずっとあんたと遊べるし」という言葉を聞き、うれしそうにはしゃぎます。しかし、なぜかその話はすぐ立ち消えになってしまったのでした。
その後、年月をへて歳をとってもキャオスへの愛と優しさは変わらないギャル。お互いに思い合って暮らしています。
しかしある日、ギャルを訪ねてきた友人との話から、キャオスは驚きの事実を知ることに。それは、“昔、ギャルには結婚を考えた金持ちの男性がいた。その男性と別れた原因は、キャオスだった”というものでした。「自分のせいでギャルは幸せを逃してしまった……」キャオスは責任を感じ、ある行動に出るのです。
寝ているギャルを起こし、「長く一緒にいてくれて金持ちの男より 金だけかかってちょっとしか一緒にいれない犬選ぶとかバカか……」「時間戻してやるからやりなおしてこい」と冷たく言い放つキャオス。キャオスの思いがけないオラオラ感に戸惑いつつも、「ぶっちゃけマジ後悔してんだよね……」「今度はミスらないわー」と、ギャルはあっさりと過去に戻っていきます。そんなギャルを背を向けて送り出すキャオス。彼らはこのまま離ればなれになってしまうのでしょうか――。
別れを覚悟し、過去に戻ったキャオスが見たものとは……? 漫画は、切なくも心があたたまるラストへと向かいます。
人間と一緒に暮らす犬や猫、小動物の多くは人間より寿命が短く、一生一緒に暮らすことはできません。限られた時間の中でどれだけの愛情をかけ、信頼関係を作ることができるのか。愛する家族とのお別れが来た時に、人はどんな言葉を動物にかけ、その後の人生を過ごすのか。「ギャルが犬を飼った話」は、そんな“人と動物との一生”が描かれた漫画になっています。
投稿には「めっちゃ泣きました」「すてきなお話をありがとうございます」という感想の他、「一緒に暮らしていた愛犬のことを思い出しました」「大好きな猫をめいっぱいかわいがろうと思います」などの声も見られました。
作者のカレー沢 薫(@rosia29)さんは以前、謎の強制労働に励む猫たちをいきいきと描いた「猫工船」で話題に。
今回投稿した「ギャルが犬を飼った話」をあわせて17個の物語を掲載した単行本「きみにかわれるまえに」が、Amazon他全国の書店で販売中です。また、35歳のOLが叔母の死をきっかけに“終活”を始める作品「ひとりでしにたい(1巻が発売中)」はコミックDAYSで連載中です。
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