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死にゆく星を見届けようとする少年 幼なじみとの切ない天体観測を描く漫画「オリオンは死なない」(1/2 ページ)

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 星の死に伴う超新星爆発を待つ天文少年と、彼と一緒に天体観測する幼なじみを描いた漫画「オリオンは死なない」が読者の涙腺を緩ませています。作者はイラストや漫画を投稿している大和(@yamatoR10t)さん。

 舞台は、オリオン座のベテルギウスが近日中に寿命を迎えて大爆発する可能性があるとされる世界。主人公の駆(かける)は、「一生に一度見られるかどうかの星の最期の輝き」を見ようと天体観測に出かけています。彼と一緒に天体観測している幼なじみの満(みちる)は、高校に進学して間もなくいじめに遭ったようで不登校になっており、昼間は外に出ず夜の展望台にだけやってきます。


ベテルギウスの超新星爆発を待っている駆

 駆にとって満は「家族じゃない。友達とも恋人とも違う。それでも大切な存在」。昔と変わらずそばにいて、星を眺める2人ですが、ある日駆はふとしたことから、満の姿が自分にしか見えていないことを知ります。「駆はちゃんと知ってたでしょう。それでも知らないふりをしててくれたんだよね」――満の言葉に、駆は彼女がもういないという事実から目をそらしていたことを思い出すのです。

 はるか宇宙の遠い星と、近くにいた大切な人。2つの喪失を描いた物語は悲しくも美しく、ベテルギウスの超新星爆発と満との別れが重なる場面が印象的。ベテルギウスはやがて目に見えなくなってしまうけれど、確かにそこに存在していた。満の姿を思い起こしながらそう噛みしめるように語る駆の独白には深い余韻が残ります。

 切ながに満ちたこの物語には、読者から「暫く余韻に浸って何も出来ないくらいとても素敵な作品でした」「涙が止まりませんでした」とコメントが寄せられています。

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