売れないままデビュー4年、24歳……引退直前のアイドルの日々を描いた漫画に「泣く予定じゃなかったのに」「応援できる幸せってある」(1/2 ページ)
あなたの推しは、売れていますか?
ファンに夢を与え、華々しい世界を生きるアイドル。しかし、大半のアイドルたちは売れないまま、その世界を去っていくことになります。そんな夢破れたアイドルを描いた悲しくもリアルな漫画、「私、アイドル辞めます」がアイドルファンたちの心を強く打って止みません。ああ……これも1つのアイドルの人生の終わり……。
主人公の千優里(ちゆり)がアイドルとしてデビューしたのは、20歳の時。いずれ大きな会場でファンに囲まれセンターを張ることを夢見る千優里。初めてのステージでの客からの反応も、「すげーかわいい……」「売れそうだな」と非常に好評です。まさに希望あふれるスタートを切りました。
それから4年、24歳に。SNSに上げた自撮り写真についた「いいね」は、88件。デビュー当時の同期のメンバーは、もう誰も残っていません。ワンマンライブをやっても入る客は、70人程度。千優里は、売れませんでした。いまやコールセンターでアルバイトをして、ダンスやボイトレに通うためのお金を稼ぐ日々です。
デビュー当時からのコアなファンたちは、千優里が売れないことを憂いていました。いわく、「チューリちゃんはパフォーマンスも良いだろ。他のメンバーが足引っ張ってる」。
実際、千優里は日々努力を続けていますが、何期生目かになる今のグループメンバーたちは本気で取り組んではいない様子です。1人ストイックにトレーニングに励む千優里とは相寄れず、溝が深まるばかり。
SNSで同級生たちの結婚報告を眺める千優里。いつまでも信じてくれているファンからの期待に答えられないふがいない自分。今までの日々が、走馬灯のように頭をかすめます。
カップルや家族連れがたくさん通りすがる街を、1人孤独に歩く千優里。携帯電話を取り出し、電話掛けます。通話の相手は、プロデューサー。「おう、おつかれ。どうした?」「すみません…限界です……」。
後日、引退ライブに臨む千優里。決して多くはない、しかし長年応援し続けてくれたファンたちが集まりました。彼女は、涙ながらに語ります。「みんなに何も出来ないまま 卒業することになってごめんなさい」。こうして、千優里にとって、そしてファンたちにとっても、最後のライブが幕を開けるのでした。
この漫画にリプライ欄などでは、「泣く予定じゃなかったのに」「応援出来るうちに出来る範囲で応援しないと」「最後に持ってかれました」「オタクの気持ちわかるし、全力のアイドルというものを感じられました」「こんな風に応援できるオタクになる」といった声が寄せられていました。
この漫画を公開したのは、はなさくさん(@ha739)。他にもアイドル関連の漫画を公開しています。
画像提供:はなさくさん(@ha739)
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