米オークションサイトeBayの従業員6人(現在は解雇)が、同社に批判的なニュースレターを発行していたブロガーに嫌がらせを行っていたとして、起訴されたと米マサチューセッツ州検事局が発表しました。
起訴されたのはセキュリティ&安全上級ディレクターを務めていた男性など。サイバーストーキングや証拠の改ざんを行った共謀罪で刑事起訴されました。
被告らは、EC(電子商取引)企業を扱ったニュースレターをオンラインで発行している夫婦に対し、匿名で脅迫メッセージを送ったり、生きたゴキブリや葬式用の花輪、血まみれの豚のマスク、ポルノなどを送りつけたとのこと。ニュースレターで2019年8月に、eBayにかかわる訴訟を取り上げたことから嫌がらせが始まり、被告は脅迫や不快な物品の送りつけの他、夫婦のガレージに忍び込んで車にGPS追跡装置を取り付けていました。
夫婦が気づいて警察に通報し、捜査が行われると、被告は証拠のデータを削除したといいます。サイバーストーキングの共謀と証拠の改ざんの共謀はそれぞれ最長で5年の懲役と最大25万ドルの罰金を科せられます。
eBayは検事局の発表を受けて、2019年8月に従業員による被害者への不審な行動を当局から知らされて調査を行い、翌9月に関与した従業員を全て解雇したと明らかにしています。
同社は「eBayはこのような行為を許さない」とし、被害者に謝罪。また証拠はないものの、当時CEOだったDevin Wenig氏が関与した疑いがあると述べています。Wenig氏は2019年9月にCEOを退任しており、当時eBayは退任について「多くの事項を考慮した結果、新しいCEOを迎えるのがベスト」と判断したと説明していました。
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