【ライター望月の駅弁膝栗毛】
東武鬼怒川線・下今市〜鬼怒川温泉間で運行されている「SL大樹」。
先頭に立つC11形蒸気機関車207号機は昭和16(1941)年製で、国鉄時代は昭和49(1974)年まで、北海道を中心に活躍した、2つライト、いわゆる“カニ目”の機関車です。
その後、平成12(2000)年にJR北海道で復活、釧網本線「SL冬の湿原号」などで運行され、平成29(2017)年からは、東武鉄道「SL大樹」の牽引機となっています。
「SL大樹」の運行開始以来、東武日光・鬼怒川温泉・下今市駅などで販売されている「日光鱒鮨本舗」が製造する駅弁が、「SL大樹日光埋蔵金弁当」(1350円)です。
日光埋蔵金弁当といえば、日光彫の特注重箱が使われる日本一の高額駅弁(現在は18万円)として知られますが、コチラはそのコンセプトを活かしたSLバージョン。
この駅弁も、関東地方では「通信販売」でいただくことができます。
(注:当日配送可能なエリアのみ、6/15現在は日光鱒鮨本舗の営業日に準じます)
【おしながき】
- 特製ちらし寿司 玉子焼 いんげん 漬物
- 最高級ますの塩焼き
- 日光高原牛のしぐれ煮
- 鱒のだんご
- 湯葉
- 煮物(蓮根、人参、椎茸、こんにゃく)
- さつまいもの甘露煮
将軍様ゆかりの印籠をモチーフとした容器に、鱒の塩焼きをはじめとした日光鱒鮨本舗自慢のおかずがたっぷり詰まった「SL大樹日光埋蔵金弁当」。
SLの釜に石炭をくべていくシャベルにちなんだ、「C11207」の刻印入りのスプーンを使って、ちらし寿司を“発掘”していくと、干瓢をはじめ、たくさんの具材が混ぜ込まれています。
玉子焼にも埋蔵金の刻印があり、汽車旅と探検家気分のワクワクを一緒に楽しめます。
7月以降の運転再開が予定されている「SL大樹」。
通常、蒸気機関車の補助としてDE10形ディーゼル機関車が最後尾に連結されています。
6月6日のダイヤ改正以降、週末は「SL大樹」「DL大樹」の各2往復体制と増発されて、この夏は、ディーゼル機関車が先頭に立つ列車が観られる機会も多くなりそうです。
また今後、体制が整った暁には4往復共に「SL大樹」として運行される予定となっており、“汽車”同士のすれ違いにも期待が高まります。
ただ、こんなときだからこそ、沿線で“密”を作らない撮影や、特定日に集中せず、より分散した1人1人の節度を守った旅が求められそうです。
(参考)東武鉄道ホームページ
連載情報
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ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/
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