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新型コロナ対策をテーマにしたボードゲームが開発中 「疫病による死」「経済による死」の最小化を目指す“ガチ”ゲーム

11月14〜15日に開催する「ゲームマーケット2020秋」に出展予定。

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 ボードゲーム同人レーベル「ジブセイルゲームズ」が、新型コロナウイルス対策をテーマとしたアナログゲーム「Operetions Research for COVID-19」を開発していると発表しました。“ゲーム”と名乗ってはいますが、目指したのはエンターテインメント性を一切排除した、ガチガチのシミュレーションだといいます。


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シミュレーター「Operetions Research for COVID-19」(画像はジブセイルゲームズより、以下同)


 同ゲームでは、プレイヤーは新型コロナウイルス対策本部の実務担当者となります。そして1週間単位で算出される「新規感染者数」を参照しながら、入出国制限や営業自粛要請、緊急事態宣言などの感染抑制施策を行っていきます。


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テストプレイ時の様子
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現実と同じく判明する新規感染者数や感染抑制施策には2週間のタイムラグがあります

 プレイヤーが何も感染抑制施策を取らなければ、新規感染者数はあっという間に倍増し、初期段階の医療リソースはたちまち枯渇寸前に。一方で感染抑制施策をとれば経済に悪影響を与え、経済困窮による自殺率を上昇させることになります。そのためプレイヤーは、感染抑制施策と経済維持施策をどのタイミングで実施するのか適切に判断し、医療と経済を両立させていく必要があるというわけです。


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行う施策によってGDP成長率や失業率も上下します
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刻一刻と変化する状況

 開発のきっかけとなったのは、緊急事態宣言を巡る議論の中でしばしば言われていた「感染による死か、経済困窮による死か」という言葉でした。開発者に聞いたところ、ボードゲームという体裁をとってはいるものの、エンターテインメント要素はあえて省き、“図上演習”とも呼ぶべきリアルなシミュレーションを目指したといいます。


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感染者収容数に加え重篤者収容数も表示
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医療支援や景気対策の予算にも限りがあります

 「Operetions Research for COVID-19」は今後、11月14〜15日に開催される「ゲームマーケット2020秋」で頒布を予定。ゲームの基本デザインは既に完了しており、今後はこれから起きる事象や新たな知見を反映させつつ、テスト演習を繰り返している段階とのことです。

画像提供:ジブセイル(@jibsail_games)さん




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