気温が上がり、スイカがおいしい季節になりました。スイカで思い浮かぶのが、スイカ割り。目隠しをして棒を持って、グルグル回って、掛け声を頼りにスイカを割る。実際に海辺で楽しんだことがある人も多いと思います。ところで、スイカ割りには公式ルールがあるのをご存じですか? 棒のサイズが決まっていたり、割るまでの回転数が決まっていたりなどなど。さて、スイカ割りのルールとはどんなルールなのでしょう。
「日本すいか割り推進協会」。山形のJAみちのく村山が設立
雪とスイカと花笠のまちとして知られる山形県の尾花沢市は、言わずと知れたスイカの名産地。特産の「尾花沢スイカ」は、夏スイカとしては日本一の生産量です。
そんなスイカのまち、尾花沢市などが加わるJAみちのく村山では、「日本すいか割り推進協会」を設立。「スイカ割りはスポーツだ」をコンセプトに、スポーツとして誰もが気軽に楽しむことができるように、スイカ割りの公式ルールをつくったそうです。
ルールを見ると、例えば、スイカと競技者(割る人)との距離は5〜7m、競技者の回転数は5回+2/3回転、割る時間は1分30秒、棒を振るのは3回までなど、細かく規定されています。
スイカ割りの試合は点数によって競われ、その点数はスイカの割れ方によって違います。空振りだと0点、スイカに当たっただけだと1点、スイカにひびが入ると2〜4点、スイカが割れて赤い果肉が見えると5〜10点。このように0〜10点の間で点数がつけられます。競技者と、スイカの位置を教えるサポーターは、ともに10点を目指し、1分半の間に真剣勝負をする、というわけです。
参考 JAみちのく村山:すいか割りの主なルール/すいか割りルール(日本すいか割り推進協会認定版)
スイカ割りの専用棒!? スイカ割り大会で使われるオフィシャル棒とは
尾花沢市では毎年夏になると、「全日本すいか割り選手権大会」が行われます。大会は、日本すいか割り推進協会がつくったルールにのっとって行われ、各チームで真剣勝負が繰り広げられます。
この選手権大会では、スイカ割り専用の棒が使われます。専用の棒ということだけあって、グリップは手にフィットしやすいように加工されていて、スイカを割るときのパワーを最大限に引き出すことができるといいます。材質はヒノキ。一般にも販売されていて、大人用と、少し短い子ども用があり、「目」がプリントされた目隠し用の手ぬぐい、そして、ルールブックがセットされています。スイカ割りに特化した専用の棒。どんな棒なのか、ちょっと試してみたくなりますね。
参考 すいか割り専用棒セット
審判員の資格は「スイカが大好き」であること。さらに試験もある!?
日本すいか割り推進協会が作成したスイカ割りのルールによると、スイカ割り大会の審判員になるためには、ちょっとした資格が必要なのだとか。その条件は、「スイカが大好き」であること。スイカはちょっと苦手…という人は、審判員にはなれないようです。
さらに、スイカにまつわる設問で、5問中3問以上答えられなければ審判員になることができません。設問は、「スイカの一番甘い部分はどこか?」「スイカの水分はどのくらい?」「スイカの原産地は?」など全5問。スイカ割りの審判員になるためには、スイカに関する知識も必要、ということなのでしょうね。
みなさんはスイカ割りをしたことがありますか? 今年はおうちでスイカ割りに挑戦するご家庭もあるのでは? もし、これからスイカ割りを予定している方がいらっしゃるのなら、一度JAみちのく村山の公式ルールにのっとってみるのも楽しいかもしれませんね。
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