「ETCが使えるところ」も(あらためて)拡充
もう1つは、「ETCを使う(それならば使いたくなる)理由」のさらなる掲示です。
非接触型の電子決済システムは、人同士の過度な接触を避けられることから感染症予防対策にも有効とされます。ETCもその1つです。
高速道路各社は、ETCが使えなかった地方の道路公社や有料道路などでも2020年3月から整備を積極的に進めつつ、(これまでも利用できるようになるとされながら、あまり普及していなかった)高速道路料金所以外の交通施設、例えば、駐車場や車載フェリー、ドライブスルー付き店舗など、クルマに乗りながら決済できると便利なシーンを重点的に、幅広くETCに対応させていく考えです。
ETC専用化は、ETC利用率の高い路線から段階的に進める
もちろんETC専用化は原則として「利用者の混乱が起こらないように配慮」しながら、「ETC利用率の高い路線から段階的に進めていく」としています。全て現金レーンをなくすわけでもないでしょう。
クレジットカードを持っていない人は「ETCパーソナルカード」、車載器がない人は「設置額の助成」、既にある人や新たに導入した人にも「高速道路以外の利用シーン/メリットを拡充」がポイントです。
特にETCパーソナルカードの存在をはじめて知った人もいると思われ、やや高い預託金についても、今回の施策で検討する大幅減額、あるいはスマートフォンと連携したキャリア決済などの手段を使えれば解決しやすいかもしれません。
ETCはあるが「現金で支払いたい(領収書が必要な場合など)」シーンもあり、「使わないのでいらない」「設置に金がかかるのなんて嫌」という人もいるはずで課題も多くありますが、国としても、約97%という高い利用率、感染症防止や予防目的、コストダウンを背景に、ドライバーの利便性を高めるべくETCの普及をさらに推し進めようとしているようです。
(少年B)
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