デンケン:磁気カードのデータのみで判別しているシステムの場合、磁気カードの中のデータなどが壊れてしまった場合に、同様のケースが発生することが考えられます。ただ一般的には発券時に磁気カードだけでなく、精算機やクラウド上に入庫データが残りますので、そちらを確認すれば正しい料金が割り出せるはずです。
――ということは磁気カードを折り曲げたり、丸めたりはしない方が良いということですね。
デンケン:その通りです。しかし、破損した磁気カードというのは基本的に機械が認識しないと思いますので、読み込みエラーのような状態になることが多く、今回のようなケースはまれだと思います。
――本件以外にもコインパーキングなどで高額料金が表示されるというケースが報告されているのですが、他の理由も考えられますか。
デンケン:先ほどお話したのはシステムやデータのトラブルですが、メカ的なトラブルの方が起こりうる可能性が高いかもしれません。
例えば、フラッパー(ロック板)がある駐車場の場合、四駆等であれば乗り上げて強引に出庫することもできなくはありません。もし仮に、そのまま料金を支払わずに立ち去った車があって、そこに別の車が駐車してしまうという場合には料金が正しく計算されない可能性があります。
設置されている機械やシステムによっても異なりますが、一部のシステムでは出庫してから一定時間、前利用者の料金が残っているという場合もありますので、料金未払い者が出庫して5分以内など短時間で同じ場所に駐車してしまうと、そういうことが起こりうるかもしれません。
――そういうケースもあるのですね。未払いは絶対にやめてほしいですね。
デンケン:もちろんです。ただ悪意なく0円出庫してしまうというケースもあるようです。精算機等の不具合で、フラッパーは動くけれども、入庫がきちんとカウントされていないという状況になった場合、長時間駐車していた人がシステム側の不具合で0円出庫できてしまい、次に出庫される方にダブって料金が加算されるという形です。
――色々なケースが存在するのですね。
デンケン:弊社の場合、入出庫は常時システムで管理しておりますので、長時間の駐車をされているお客さまについては、管理側で確認をしています。何らかのトラブルという可能性もあるので、場合によっては現地へ急行して状況を確認させていただくということも少なくありません。駐車場についてはまず安全にご利用いただくことが第一で、次に誠実な料金ということになりますので、お客さまにご満足いただけるような対応を心がけています。
――もしもこのようなトラブルに遭遇してしまったら、どう対応するのが良いでしょうか。
デンケン:料金はいったん支払わないようにして、機械や看板に書いてある電話番号へお電話していただくのが良いです。基本的に店舗や警備会社などと連携して24時間対応している駐車場が多いので、そちらで事情を話していただければスムーズに対応をしていただけると思います。
今回のツイートを行った、たまねおさんの場合は磁気カードを財布に入れて保管していたことに加え、事前精算機では高額の料金が表示されたものの、出口では正常な料金(0円)が表示されていたとのこと。カードの取り違え等や磁気カードの破損は考えにくそうですが、こうした料金に不安がある場合は速やかに管理会社に連絡するとよさそうです。
画像提供:たまねお(@neotamaneo1)さん
(Kikka)
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