【ライター望月の駅弁膝栗毛】(初出:2020年3月13日)
雪の信越本線を直江津方面へ向かう、特急「しらゆき」号。
かつての信越本線は、北陸新幹線が延伸されたいま、高崎〜横川間がJR(高崎支社)、横川〜軽井沢間が廃止、軽井沢〜篠ノ井間は「しなの鉄道」、篠ノ井〜長野間がJR(長野支社)、長野〜妙高高原間がしなの鉄道(北しなの線)、妙高高原〜直江津間が「えちごトキめき鉄道」(妙高はねうまライン)、直江津〜新潟間がJR(新潟支社)となっています。
特急「しらゆき」と、北陸新幹線「はくたか」が接続する上越妙高駅。
駅前では、地元の英雄・上杉謙信公のブロンズ像が出迎えます。
地元企業からの寄付金で、地元の大学ゆかりの彫刻家の方が制作したものだそう。
ちなみに「春日山城跡」にも銅像があり、妙高はねうまライン・春日山駅が最寄り。
コチラの像は、昭和44(1969)年、大河ドラマ「天と地と」の際に作られたものだそうです。
春日山城は江戸時代初期に廃城となり、代わって築かれたのが高田城でした。
そのシンボル的な存在「高田城三重櫓」は、平成5(1993)年に再建されたものです。
一帯は「高田公園」として整備されており、例年春には、日本三大夜桜の1つに数えられる「高田城百万人観桜会」が開催され、桜の名所としても全国的に有名です。
なお、高田公園は、令和2(2020)年4月から「高田城址公園」となる見込みです。
直江津駅・上越妙高駅の駅弁を手掛ける「ホテルハイマート」。
上越妙高駅売店の「駅弁 山崎屋」は、朝8時〜夜7時30分までの営業です。
上り東京行は19:13発の「はくたか574号」までとなりますが、夕方以降は売り切れている弁当も散見されるので、遅めの列車に乗車する場合は予約をお薦めします。
今回は、「ほたてごはん」(1100円)を取り置きしていただきました。
【おしながき】
- 白飯(矢代産コシヒカリ)
- ほたての照り焼き レモン
- 椎茸の煮物
- 梅干し
- ガリ
- 香の物
ホテルハイマート自慢の矢代産コシヒカリのご飯の上に、甘辛く絶妙に味つけられたほたての照り焼きがゴロゴロッと載っています。
ほたてのうま味を味わいながら、添えられたレモンや梅干しの酸味で、味わいにアクセントをつけていくと、より食欲がそそられます。
シンプルな構成ながら、駅弁として成立しているのは、やはり「食材の良さ」なのでしょう。
国鉄時代からの115系電車も、まだまだ活躍している新潟のJR線。
新潟〜長岡〜直江津〜新井間を2時間半あまりかけて結ぶ快速列車として、「えちごトキめき鉄道」に乗り入れる時間帯もあります。
美しい風景、懐かしい風景、美味しい食材がいっぱいの新潟エリア。
日本随一の“駅弁大国”を誇るのも納得です。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/
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