Twitchで活躍するゲーム実況者のpokimane(@pokimanelol)さんが、自身のチャンネルへのビッツCheering(いわゆる「投げ銭」)に5ドル(約520円)の上限を設けると発表しました。それまで応援をしてくれたファンに謝意を述べつつ、「気前の良い人は成長中のチャンネルや慈善団体の支援、自分自身にお金を使ってください」とコメントしています。
pokimaneさんはTwitchのフォロワーが600万人を超えるトップクラスの配信者で、それだけに高額な支援が寄せられる機会も多々あります。うらやましい話ではありますが、むしろ彼女とってそれは重荷になっていたと、海外メディアPolygonは報じています。
彼女は高額な投げ銭を受けるたびに、視聴者の期待に応えねばと気負っていた様子。しかしうまく期待に応えたり、相応なリアクションができていないと感じていて、気まずい思いをしていたといいます。
そこで実況用ツール提供会社のStreamlabsへ協力を求め、投げ銭に制限をかける仕組みを設定。同社も投げ銭を増やすための相談こそあれ、減らす要望を受けたのは初めてだったとPolygonに語っています。
pokimaneさんの決断は大きな反響を呼び、ファンや配信者の賛意に迎えられました。日本でも「人気者には人気者の悩みが」「多くのファンを大切にする良い判断」など、好意的な意見が上がっています。
なお彼女はTwitchと複数年契約を結んでおり、投げ銭に頼らず活動できるという背景もあります。ゆえに「彼女の立場だからできるのであって、これが標準化されると後進がつらいのでは」との指摘もあります。とはいえ、投げ銭のインフレが配信界隈(かいわい)を不健全にするといった懸念も多く、「トップがこういう決断ができるのは業界にとって良いこと」と、おおむね好評のようです。
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