【ライター望月の駅弁膝栗毛】(初出:2020年2月17日)
東京朝イチの上越新幹線「とき301号」を待ち受けて発車する秋田行の特急「いなほ1号」の後を追って、2両編成のディーゼルカーがやって来ました。
この列車は、新潟〜米沢間を白新・羽越・米坂線経由で結んでいる快速「べにばな」号。
新潟を出ると豊栄、新発田、中条、坂町の順に停車し、米坂線内は各駅に停まります。
新潟を8:40に発った列車は米沢11:31着、約3時間ののんびりとした旅が楽しめます。
「べにばな」は、昭和35(1960)年から新潟〜仙台間を米坂線経由で結んだ準急「あさひ」にルーツがあり、昭和57(1982)年に「あさひ」が上越新幹線の愛称となった際、山形の県花にちなんで「べにばな」に改称されました。
その後、運転区間が山形、米沢と短縮されて快速列車となり、現在に至ります。
平成21(2009)年で国鉄形気動車が引退し、現在はキハ110系気動車がメインです。(参考)米坂線整備促進期成同盟会ホームページ
さて、「とき301号」から「べにばな」へ乗り継ぐのは、朝8時台。
朝からガッツリとした駅弁はチョット…という方も多いはずです。
そんな午前中のおでかけにピッタリなのが、「三新軒」の「箱入りむす美」(820円)。
おなじみ三新軒の鮭の焼漬が、おむすびになった“箱入り”の駅弁です。
社員さんが描いたという掛け紙も、可愛らしくていいですよね!
【おしながき】
- おむすび(新潟県産コシヒカリ、鮭の焼漬、海苔)
- 甘えびフライ
- 玉子焼き
- 煮物(がんもどき、れんこん、にんじん)
- 海藻サラダ
- 赤かぶの酢漬け
おむすびをイメージしたという掛け紙を外すと、少し大きめのおむすびが登場。
その真ん中には、鮭の焼漬がほぐし身になって、ぎっしり詰まっています。
手焼きの玉子焼きや煮物をはじめとしたおかずも少量ずつ入っているので、しっかりお腹も満たされる印象。
新幹線で東京までの2時間を過ごすにも、ちょうどいい分量の駅弁です。
米坂線の小国駅では、3月31日までの予定で「米坂線で冬を楽しもう! SNSへアップしようキャンペーン」を行っています。
米坂線沿線の風景や山形・小国町の風景を撮ってSNSにアップし、小国駅の駅員さんに、投稿した画面を提示すると、ちょっとした「プレゼント」があるのだそう。(なくなり次第終了)
冬景色をのんびりと楽しむには、最高の米坂線です。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/
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