「叩くと光が飛び出すクッション」「印を結ぶと動く忍者扇風機」―― 技術×アイデアの実験で生まれた体験型作品たちが楽しすぎる(1/2 ページ)
見てるだけで気持ちよくてテンションが上がる魔法の作品!
頭の中で「こんなことができたら楽しいだろうな」と想像するものを、技術とアイデアで実際に形にしているクリエイターの作品が「面白い!」「かっこいい」「体験したい」と話題です。
体験型展示クリエイターのPonboks(@ponboks)さんが動画で公開したのは、いつかの展示機会を見据えて実験的に制作してきた計20種の「体験型展示の種」たち。
例えば「思いついた時に灯る電球」は、人物がなにかを閃いたときのピカッと光る表現を、音センサーや照明コントローラー、Unity(ゲームエンジン)、そして電球を使って再現した作品です。
ポイントは、出す音の大きさで光の強さが変化するところ。見た目はシンプルですが、“指ぱっちん”や手をぽんと叩くジェスチャーに反応する様子が見ていて気持ちいいです。なにも思いついてないのに思いついた気分を味わえるかも?
特にTwitterで話題を集めたのは、「光粒の飛び出すクッション」。床に置かれたクッションを手でぽんと叩くと、そこから光の粒が弾けるように外に向かって飛び出します。さらに手を離すと、再びクッションへ隠れるように戻っていく光の粒がなんだかかわいらしいです。こんなクッションがあったら欲しい……!
光粒は、広角のプロジェクターを使って表現しています。またクッション中央に反射材の「再帰性反射テープ」を貼ることで、赤外線カメラ(Kinect)で位置をトラッキングできるようにしているので、クッションを動かしても、ちゃんとその場所から光が出現/戻るようになっています。
ちなみにコメントでは「猫が発狂して喜びそう」なんて声もみられました。最初はビックリしちゃいそうですが、たくさんの動く光に大興奮する猫ちゃんが目に浮かぶ。
作品の中で「かっこいい!」の声を集めたのは、忍者気分が味わえる「印を結んで風遁の術」。手を動かして“印を結ぶ”ことで、それぞれの印に対応した演出映像や音が流れ、最後はサーキュレーターが風を起こします。子どもが絶対喜ぶやつ!
こちらは手袋の中に仕込んだ複数の加圧センサーの反応で、どの印なのかを検知。映像と音はプロジェクターから、扇風機はDMX(舞台照明などに使われる通信手段)で操作しています。「新感覚のコマンド入力ゲームになっていて楽しい」とのことで、大人でも一度体験してみたくなる作品でした。
Ponboksさんによるこれらの実験作品は、2020年5月から「#不思議のプロトタイプ」シリーズとして公開されてきたもの。同ハッシュタグからみられる投稿では、それぞれスレッドにて詳細を解説していたりするので、体験型インスタレーションなどに興味のある方は覗いてみるといいでしょう。
なお、Ponboksさんが制作してきたさまざまな展示作品は、ホームページにて実際の展示の様子が動画で公開されています。
画像提供:@ponboksさん
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