フォントワークスによる、フォントを無料提供する異例の試みが大きな反響を呼んでいます。ねとらぼ編集部が同社を取材したところ、「規約の範囲内ならば誰でも使用可能」との回答がありました。
同社はGoogleの無料Webフォントサービス「Google Fonts」へ、手書き風楷書体「クレー」やディスプレイ書体「ロックンロール」など8種類を提供。SILオープンフォントライセンスの下、個人および商用利用、ソフトやWebへの組み込み、改変や配布が可能としています。
同社はファイルの配信元として、GitHubを案内。これを発見したユーザーのツイートがきっかけで、「これが無料で!?」「これは事件」「激アツ」と話題を呼びました。
編集部は無料公開の経緯について、フォントワークスに聞きました。
―― 無料配布という思い切った試みに至ったのはなぜでしょう。
フォントワークス:フォントを使う・変える楽しみを、少しでも多くの人に知ってほしいという思いから、約1年前から粛々と準備していました。
当社は「世の中にはデザイン性あふれる日本語フォントがたくさんあるのだな」「そもそもフォントって自分でインストールして変えられるのだな」と、知ってもらうことも、フォントメーカーの役割だと考えています。
―― ネットの反応について、どのように見ていますか?
フォントワークス:多くのご期待をいただいていると、とてもうれしく感じています。本来は有償販売しているフォントですが、これがフリーフォントになると、こんなにも興奮いただけるものなのか……と驚きの気持ちもあります。
「さまざまなシーンで使っていただいて、もっといろんなフォントを使いこなしてみよう! という気持ちになってくだされば幸いです」と、広報担当者。最後に、今後配布するフォントが増える可能性について聞いたところ、「あるかも!? しれません」とのことでした。
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