「擬人化キャラクターのデザイン」に取り組むとき、モチーフをどのように料理するか? デザイナーのmashu(@mu_mashu)さんが明かした思考法が「あらゆる分野で参考になる」と好評です。
mashuさんは「ショートケーキの擬人化」を例に解説。まず簡単な案として、ケーキから人間が生えたようなラフを提示します。これもモチーフ次第では悪くないものの、オリジナリティーには欠けるとして、一歩進んだ思考法へ話を進めていきます。
その方法とは「モチーフの概念化」。ショートケーキをショートケーキたらしめるものとは? と考えて、「フワフワ」「断面」「クリームの形」といった特徴を抽出していきます。「いちご」のように個性の突出した要素があれば、それも「三角」「つぶつぶ」「水玉模様」と、さらに細かく分解。
あとは「ショートケーキの構成要素」を厳選し、人間のキャラクターとして再構成。mashuさんは実例として、いちごの三角帽や、クリーム風のレース付きドレスをまとった女性キャラを制作して見せました。モチーフとの距離感が、近すぎも遠すぎもしないバランス。
モチーフをいったん分解する理由は、より鑑賞者の心にうったえかけるため。「ショートケーキの重要な部分」を抽出してデザインに織り込むことで、人が無意識に抱える「ショートケーキにまつわる経験」に訴求するというわけです。そのため、万人が知るモチーフには特に有効とのこと。
この解説には「分かりやすい」「要素の分解は全てにおいて大事」と感心する声が多数。mashuさんは自ら実践し、シフォンケーキやシュークリームなど、さまざまな洋菓子を擬人化しています
画像提供:mashu(@mu_mashu)さん
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