Linuxユーザーの悲劇を回避してくれる、“飲酒sudo”の防止システムが開発されました。センサーがユーザーの吐息からアルコールを検知すると、警告を発して不用意なsudoコマンドの実行を抑止してくれます。
sudoとはUNIXおよびLinuxのコマンド。やろうと思えば一発で重要なファイルを削除し、システムを破壊できるデリケートな存在です。それゆえ、ユーザーが酔った勢いで致命的な処理を実行する事故がまれにあり、一部で「飲酒sudo」などと呼ばれ恐れられていました。
エンジニアの食塩出現(@solt9029)さんは、Twitterで見かけた飲酒sudo事例に関心を抱き、その防止システムに着手。自動車のエンジン始動時にアルコール濃度を検知する仕組みが開発中とのニュースをヒントに開発したそうです。
システムには市販のアルコールセンサー「MQ-3」とワンボードマイコン「Arduino」を用い、USBポートからアルコールの値を取得可能に。sudoコマンドが実行されると、センサーに息を吹きかけるよう促し、取得した値が基準を超えたときに「飲酒sudoはダメ。ゼッタイ。」と警告画面を表示する仕組みです。
食塩出現さんに話を聞いたところ、制作に要したのは3時間程度。警告は分かりやすく強い印象を与えられるよう工夫したとのことでした。なお、ソースコードはGitHubにて公開されています。
Twitterでは「このセンス大好き」「天才的発想」と好評。「飲酒sudoで失敗したことがあるのでこれ大事」「飲酒Twitterや飲酒Amazonも防止して」「自動車メーカーに搭載を義務付けてほしい」などと反響を呼んでいます。
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