異世界転移してきた「俺」たちによる魔王討伐漫画が、とんでもない破壊力で全員のMP(メンタルポイント)を削ってしまいます。
酒場でパーティー編成について話し合っている3人の男がいます。男たちは違う時間軸から異世界転移してきた「俺」。新たにパーティーに加えようと決めたケモミミ獣人もまた「俺」です。しかも「俺」好みの姿をした女の子に転生して……。そしてこのパーティーで対峙する魔王もまた、「俺」だったのです。
8歳の「俺」は、大人に認められなかった思いが暴走して魔王となったようです。当然、成長した「俺」たちは8歳の彼が何を召喚しようとしているのか分かっているので、必死に止めようとします。「時が経てば後悔する!」「その力は無闇に見せびらかすものじゃない!」そう言って説得しますが、8歳の「俺」は聞く耳を持たず、ついに召喚してしまったのです。
「顕現せよ! 終焉の王、カイザーエンペラーッ!!」8歳の「俺」が召喚したのは、5000度の炎と−5000度の氷を操るという設定で「俺」が描いたモンスター。つまりは黒歴史。成長した「俺」たちは当時の黒歴史をさらされたくなかったのでした!
設定では“触ると相手は死ぬ”となってるのに、触らずとも死んでしまいそうになっている「俺」たちの異世界転生漫画。読者からは「こんなに心が痛い転生物は初めてですわ……」「これは痛いですね」など、同情の声が上がっています。きっと8歳の「俺」もそのうち彼らの気持ちが分かる日が来るよ……。
この作品を描いたのは、漫画家の相島桃志郎(@AI_momo26)さん。『ゲッサン』2021年4月号に読み切り作品「ザコい怪物だ〜れだ?」を掲載している他、『輝夜月のルナマンガ!』(KADOKAWA)などの作品を手掛けています。
作品提供:相島桃志郎(@AI_momo26)さん
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