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森の中で“ある場所”を指し示すカーナビ、恐怖体験かと思いきや…… 涙の展開が待ち受ける怪談漫画(1/2 ページ)

悲しくも前向きなショート漫画です。

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 「カーナビの言う通り走っていたら事故を起こしかけ、なんとか回避すると悔しがる謎の声が聞こえた」「目的地とは異なる場所に連れて行かれた」――そうした“カーナビにまつわる怪談”は複数存在しています。

 今回ご紹介する作品もまた、カーナビが引き起こす怪談ではあるのですが……なんとも切ない短編漫画となっています。


使えないカーナビ 漫画


 人気のない森の中を、車でひとり進む男性。どうやらカーナビに異常が発生したらしく、どこへ行こうとしても“ある進路”しか示さなくなり、目的地へたどり着けずにいるようです。


使えないカーナビ 漫画

使えないカーナビ 漫画

使えないカーナビ 漫画

 「どうやったって家へ帰ろうとするじゃねーか このカーナビ!!」。車を停めた男性は、自分しかいない車内で涙ながらに呟きます。「どうしても行かせないのか……お前のもとには行かせてくれないのか……」と。実はこの男性、大切な女性に先立たれ絶望し、後を追って死ぬため「自殺の名所」へ向かおうとしていたのです。

 女性は助手席に「座って」いました。彼女はカーナビの指示音声を出します。彼女の望まぬ後追い自殺をさせないため、男性を無事に家へ帰すため。早く家へ帰ろう、あなたには生きていて欲しい……先立った女性の思いが、読み手にも伝わってきます。最後の後ろ姿から表情こそ伺えませんが、きっと男性は前向きに、女性が望んだように「生き続けて」いるはずです。

 こちらの漫画の作者は、漫画家の江戸川治(@edoosam)さん。web漫画サイト「くらげバンチ」にて、“生き返り”にまつわるヒューマンドラマ作品『インスタントライフ』が連載中です。また、同作品の単行本第1巻が2021年4月9日に発売されました。

記事:たけしな竜美(@t23_tksn

作品提供:江戸川治(@edoosam)さん



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