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「架空の番号で誰でも予約可能」ワクチン大規模接種の予約システムが物議醸す 岸防衛大臣「対応可能な範囲で改修を検討」(1/2 ページ)
架空の接種券番号で予約できてしまう。
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防衛省・自衛隊が運営する新型コロナウイルス感染症ワクチンの大規模接種センターについて、予約システムの問題点を指摘する報道が物議を醸している。
AERAdot.(朝日新聞)および毎日新聞の検証によると、本来は65歳以上の高齢者が摂取の対象にもかかわらず、架空の接種券番号を用いて誰でも予約ができてしまう。
AERAdot.の記事では、6桁の市区町村コードに「654321」、10桁の接種券番号に「9876543210」と架空の数字を入力したところ、実際に予約ができてしまったという(予約はすでにキャンセル済み)。毎日新聞も同様の方法で裏取りを行っている。
これに対し、岸防衛大臣が自身のTwitterでコメントを発表した。岸大臣は両社の記事の内容を否定せず、このようなシステムになった理由を以下のように説明している。
本センターの予約システムで、不正な手段による虚偽予約を完全に防止する為には、全市長区町村が管理する接種券番号を含む個人情報を予め防衛省が把握し、予約番号と照合する必要があり、実施まで短期間等の観点から困難かつ、全国民の個人情報を防衛省が把握する事は適切でないと判断いたしました。(岸大臣のツイートより)
あわせて「市区町村コードが真正な情報である事が確認できるようにする等、対応可能な範囲で改修を検討」するとも述べている。
なお、岸大臣は問題を検証した両社に対し「本来のワクチン接種を希望する65歳以上の方の接種機会を奪い、貴重なワクチンそのものが無駄になりかねない極めて悪質な行為」と抗議した。
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