「犬・猫を飼わないという選択肢がもっと広がってほしい」 “預かりボランティア”として犬猫の命を救う人たち(1/2 ページ)
預かりボランティアとして動物たちをサポート。
飼い主の高齢化や経済的理由、ライフスタイルの変化などを理由に飼育放棄されるケースが後を絶たない犬・猫たち。そんな動物たちを支援する“預かりボランティア”という活動が広がっています。
“預かりボランティア”とは、保護施設に引き取られた犬や猫たちをさまざまな理由で一時的に預かり、飼育管理する活動のこと。
東京(世田谷区)・広島(広島市安佐北・広島市佐伯区)の3拠点で犬猫の保護活動を行う「NPO法人みなしご救援隊 犬猫譲渡センター」に話を聞いたところ、預かりボランティアの募集は随時行っており、希望者にはケージやエサ、ペットシーツなどの生活に必要なアイテムで、施設に在庫のあるものは貸し出しているとのこと(※団体によって支給品や費用負担、規約が異なります。詳細は各団体にお問合せください)。
同団体では主に、施設の環境にストレスを感じやすい犬猫たちが、“里親が決まるまで”の期間ボランティアのもとで過ごしています。犬や猫たちは保護施設で“たくさんのなかの1匹”として過ごすのではなく、「預かり主に愛情を持って接してもらうことができる」。預かり主にとっても「自分の飼育経験に合わせた犬猫をアテンドしてもらい預かることができる」「体調不良や預かり環境を維持できない場合は断ることができる」など、双方にメリットがある制度にしているそうです(※預かりボランティアになるには、ペット可の住宅など一定の条件があります)。
ねとらぼでは、「NPO法人みなしご救援隊 犬猫譲渡センター」の預かりボランティアをしているKoji Matsuzaka(@kojimatsuzaka)さんに話を聞きました。
――預かりボランティアを始めたきっかけを教えてください。
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)により妻が在宅勤務になり、家での時間を持て余すようになったとき、たまたま預かりボランティアを募集していることを知って応募しました。自分でも犬を飼う夢はあるのですが、10年、15年という長い期間で犬を飼う環境を維持できる自信がなかったため、まずは今、ボランティアという形で犬と触れ合えたらと考えました。
――あえて「犬を飼わない」という選択をとられているのですね。
生き物を飼うということは、長い目で見ると大変な事もあります。生き物を新たに迎える人には、そういった事も踏まえてよく考えて判断してもらいたいと思います。
――預かりボランティアをされていて、大変なことはありますか。
家族そろって犬が大好きなので、大変な事はありません。色々な種類の犬達と触れ合うことができ、とても楽しい毎日です。保護犬たちの新しい里親さんが見つかるまで、わが家が快適な一時休憩場所のような場所になれたらと思っています。
Koji MatsuzakaさんのInstagramには、保護犬たちの日常が投稿されています。どのワンコも安心したような穏やかな表情が印象的。
預かり主として、お散歩に行ったり、しつけをしたり。“預かりボランティア”としてのサポートが、里親決定後に動物たちがスムーズに新しい生活に慣れることにも繋がっていくのです。
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